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Prologue
身に覚えのないことで、いつも周囲の人たちから暴力や暴言などを常に殴られ、蹴られ、吐かれる。そして極めつけにいつも言われる言葉は『お前のせいで・・・・・・陛下は深く悲しまれているんだ!っお前が王妃様を殺したから・・・・・・!』とそれが周囲の人間の言葉だった。しかし、俺には家族がいない。親の温もりも兄弟や姉妹との楽しさも知らない。物心着く前からここで働いていた。18年間・・・・・・ずっとだ。
街に降りれば、街の人々からも罵倒を吐かれ、石や唾も飛んでくる。もう、俺の身体には治らない傷の方が多くなってきた。顔にも治らない火傷のあとが残っている。そして、日々やまない人々の『憎悪』『怨み』『悲しみ』を俺はこの一心で受けている。周囲の人間たちが言っていることをした記憶もないが、何故かそれが自分事のようにしか思えなかった。4歳の頃は日々与え続けられる痛みなどに涙を流していたが、もうそれすらも枯れてしまった。・・・・・・だって、俺を助けてくれる人などいないから。いつも心配をしてくれるのは宮廷治癒士のマグナだけである。彼は本当の兄のように俺は慕っている。彼もまた、俺を弟のように接してくれるために、いつも心が安らぐ。
傷も治してくれるが、俺が遠慮をしてしまい、頻繁には彼の職務のへとは行かない。酷い時や骨の時は行っているが、かすり傷などのときは、自分でどうにかしている。幸いにも魔法は扱えているから、これも全てマグナのおかげである。魔法を基礎から全て教えてくれたのは彼だからだ。
しかし、今日もまた、身に覚えのない言葉と共にみなに殴られ、蹴られていく。痛いはずなのに俺はもう泣き叫ぶことも出来ない。疲れてしまっているから・・・・・・もう開放されたい。今はそれしか願っていない。
でも、最後に命をこの世から絶つのなら・・・・・・自分の生まれたその日まで我慢しよう。と心に決めているから。
そのことをマグナに伝えでもしたら絶対に阻止されることがわかっているために言えていない。しかし、今まで色々お世話になった彼には手紙を書こう。短いかもしれないが、それでもあなたに感謝を伝えたいから。
今でも降り注がれる暴力と暴言の嵐に俺は静かに瞳を閉じる。そうすれば、この嵐が終わっているのをわかっているから・・・・・・その日が来たるまでの我慢だ。大丈夫。いつもできている事だから───それでもやはり、死を選ぶのは怖い。
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見てくださり、ありがとうございます。
初めまして。アークと申します。初投稿なので温かな目で見ていってくださったら嬉しいです✨
異世界貴族系に近い、作者の自己満足しかない話です。
良かったら、お暇つぶしにご覧下さい……!
それでは……。