ピンポン
?「はーい」
?「!?は、早く入れ!!」
そう言い、彼は僕をすぐに入れてくれた
? 「…バレたの…?」
ぶる「…うん…」
? 「そっ…か」
吸血鬼はバレると終わり
人間のフリが出来るだけ。顔を変えたり、声を変えたりなんてできない
そんな能力持っていない
吸血鬼は弱点を克服すると同時に能力を失った
様々な能力があった中、残ったのはたったひとつ。
回復のみ
それ以外はもう全てない。だが、元々の身体能力や翼などは残っている
そして…吸血行為も必ず必要だ…
僕はこの親友…nakamuの血を貰っている
nakamuは吸血鬼と言えば吸血鬼。人間と言えば人間。
吸血鬼と人間のハーフだ
人間の血が入っているから飲ませてもらってるけど
正直…吸血鬼の血も混ざっているからまずい。
めちゃくちゃまずい。
でも頼れる人間なんて居ない。
人間から血が配られるわけもない
だから、吸血鬼は人間を襲ってしまう
そして、殺しの対象となる
…血さえ渡してくれればこっちも人間を襲わなくて済むのに…
なんでそれが分かんないんだろ…
なか「と、とりあえず、!俺の血飲みな…」
「不味いだろうけど、飲まないよりはマシだし…」
ぶる「うん…ありがとう」
nakamuはハーフだけど、人間の血の方が濃い
人間の血の方が濃い。てことは吸血鬼の回復能力や身体能力、翼などはない。
身体能力は少しあるけど、純吸血鬼程じゃない
ほんの少し、運動神経のいい人間って感じ。
吸血行為もnakamuには必要ない。
普通の食事で満足いく
羨ましい…な…
僕だって吸血鬼なんかに生まれたくなかった
普通の人間として暮らしたかった
なか「…これからどうしよっか」
ぶる「顔はバレてないよ」
なか「なんで?」
ぶる「…隠してたから…」
なか「…やったの…?」
やったとは…それは
吸血鬼のみができる事で、自分の肉を剥ぎ取り顔へつける
そうすると、視界が悪くなったり息がしずらくなったりはするけど、顔は見られなくてすむ
回復も早いから肉を剥ぎ取る事に関してはどうでもいい
だが、痛みはある。
吸血鬼は痛みが強すぎると本能的に逃げようと翼を出す
そして、しばらくの間翼はしまえない。
もうひとつは、2週間ほど翼が出せなくなる
これはすごく大きな代償
吸血鬼は毎日少しでも翼を出しておかないと窮屈で苦しくなる
だから、家で一人でいる時に出したりする
2週間も出せないとすごくしんどい
段々と息もしずらくなるし、動きずらくなり
頭が回らなくなる
最悪の場合…暴走状態になってしまう
これは血を飲めば窮屈になることは無い
主食がない=まともにご飯を食べれていないから翼が言うことを聞かず、ご飯を求め大きくなってしまう
だから窮屈になる
まあ、僕はなかむがいるし大丈夫なんだけどさ。
僕は顔を隠すのを優先にしたから翼がずっと見えていた。
だから確定で吸血鬼だとバレ、追いかけ回されていた
…そういえばあいつの家に入った時はもう顔のやつ取れてたよな…
顔を隠せるのは永遠じゃない
しばらくすると顔につけた肉は落ちてしまう
貼り付けただけ…
血はノリじゃない。すぐ落ちる
追いかけ回されて逃げ続けていたからなお早く落ちただろう。
ぶる「1人には…見られた…」
なか「まずいなあ…」
「明日の学校どうする…?」
どうしよう…
僕らはまだ高校生
学生だ
頼れる大人も居ないから、お互い一人暮らししている
僕の身内は全員殺された。ハンターに
nakamuもだ。人間であった母親も。
ハンターは吸血鬼と人間の関わりがあると分かれば、その人間さえも殺す
…同じ人間同士なのに…
なか「ハンターの誰かに見つかれば広められるからおそらく他の奴らにもバレただろうな…」
ぶる「うん…」
でもあいつはハンターっぽくなかった気もする。
だとしても、人間も吸血鬼の顔を見たらハンターへ伝えなければならない
伝えていないのがバレたらそれも殺しの対象となる
ぶる「…1回行ってみるよ…」
なか「…やめた方がいいんじゃない?危ないよ」
そうだよね…危ない…分かってるけど…
ぶる「でも、このまま隠れて生活なんて嫌だ。」
「もし、!もしバレてなかったら今まで通り生活出来るんだ。試してみないと…」
なか「…」
やっぱダメかなあ…
nakamuは僕のことを大切に思ってくれている
僕らは今まで2人で頑張って生きてきた
兄弟みたいなものだ
だから、お互いがお互いを危険に晒したくないと思っている
なか「…危なくなったらすぐ逃げろよ。何とかするから。」
ぶる「!ありがとう…!!」
良かった…
正直不安で仕方ない
だって、もしバレていたら追いかけ回される
学校には、教師にはもちろん。生徒の中にもハンターは沢山いる
怖い…けど…
確かめなきゃ…顔がバレてしまったかどうかを…
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