⚠旧国
謎終わりかた
リハビリ
「連れてきたぞ!」
ナチはいつになくルンルンな雰囲気で歩いてきた。 その後ろには、久々に見るイタ王と、時々酒を飲む仲の日帝がいた。
「ソ連!久しぶりなんね! 」
人懐っこく話しかけるイタ王と、その後ろで会釈するだけの日帝。
そしてニッコニコで機会の準備をするナチ。
大戦中とは真逆だな。
イタ王と話すことはほとんど無かったし、日帝もなんだか…自分を大きく見せようとしていた。ナチも、胡散臭い笑顔しか見た事なかったのに。
もし、死ぬ前に、大戦前に、こんな仲になれていたら、今頃……
「準備できたぞ……って、どうした、ソ連?」
「…あ?」
「いや、なんかボーッとしてたから。」
「んー、べつに。てか、ホントに行くのかよ?」
「当たり前だ!なんのためにここまで準備したと…」
「ナチ、絶対その話長くなるんね。」
「早く行くぞ。」
実は誰よりも楽しみにしているらしい日帝が、既に機械に乗り込んでそう言った。
猫耳がピコピコと動いている。
この前捕まえたら軽くしばかれた。
「よし、いいか?シートベルト付けろよ?落ちても知らないからな。」
「責任持てよw」
「無理だ。落ちたらそこは世界の狭間。なにか奇跡が起こらない限り、二度と帰って来れない。」
「いきなり怖いこと言わないで欲しいんね!」
「そうだそうだ。」
「悪かったよ、イタ王、日帝。」
イタ王と日帝は後部座席に、ナチは運転席、俺は助手席に座った。
忠告通り、しっかりとシートベルトを付け、備えた。
「よし、行くぞー!!」
「「おー!!」」
「お、おー…」
乗り気な3人に遅れを取りつつ、僅かだが反応した。
……あ、そういやウォッカ飲んでねぇや、今日。
移動中…
「ウォッカ〜……ウォッカ〜……」
「ッチ……コイツ助手席にすんの間違えたな。」
「さっきからウォッカウォッカうるさいんね!」
「そういや、さっきから日帝が静かだが、大丈夫か?」
「……む…。」
「あ、日帝寝てるんね!」
「落ちたら帰ってこれないとか言われてんのに、よく寝れるな…。」
「たしかに、特に日帝は身体が小さいから、シートベルトの隙間を抜けてしまいそうで恐いな。イタ王、日帝が落ちないように見ててくれ。」
「言われなくてもそうしてるんね!ん〜…日帝暖かいんね…。」
「お前まで寝るなよ!?」
「分かってるんね……。」
「……お、おい寝たぞこのパスタ。」
「クッソ……いや、イタ王は図体デカイから大丈夫だ。日帝も……まぁなんとかなるだろ。」
「雑だな。」
「…まぁな。」
コメント
4件
なんか頭の中からドラ〇もんのタイムスリップできるやつが出てきたw
掛け合いが面白くて笑いました。好き!