コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
🇯🇵side
最近、耀さんがよく遊びにくる。
「菊〜!遊びに来たあるよ〜!」
「ああ、耀さん。またいらっしゃったんですか?」
「おもてなしするよろし!」
「ちっ」
「なんで舌打ちするあるか!?」
そしてその耀さんに、最近きつく当たってしまっている。
自分でもわかっているのだ。ちゃんと他の方々と同じように接しないといけない、何もしてない人に怒ってしまってはダメだ、と。
耀さんの無邪気な笑顔を見る度、胸が苦しくなる。
だからこそ、冷たい態度を取ることで、自分の気持ちを誤魔化そうとしてるんだ、たぶん。
それもこれも、全部耀さんのせいだ。
─────────────
「結局泊まるんですね…」
「もちろんある!菊と一緒に寝るある〜」
「寝ませんよ。客間に布団敷いてあるのでそこで寝てください。」
「あいや〜冷たい人間あるね〜」
「人間じゃありません。」
「屁理屈言うなある!」
無数の星が煌めいている。その静寂は、胸の中で暴れる感情とは対照的だった。
「あいや〜今日は月がきれいあるね〜」
きっと何気なく放っただろうその言葉に、私はあの日を思い出した。
──────────────
「たとえ国が違っても、
言葉が違っても、
字が違っても、
同じ月を、
ずっと
眺めたいあるよ。」
──────────────
私たちは国も、言葉も違うし、字も違う。
だから、日本の言葉ならどんなこと言ったって気づかれないだろう。
「菊、お前はこれからどうするあるか?
困ったらいつでも私頼るよろし!」
「…耀さん、
星はずっと綺麗でしたよ。」
見当違いな回答なのはわかっている。
でも、今言わないと、一生伝えられない気がした。
遠回しでもいいから伝えたかった。
今も昔もずっと、大好きです、って。