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その日私はケーキ屋さんの前に立ち、手土産のケーキを選んでいた。
と言うのも、付き合い始めて初めての宇賀神先生宅でのデートだからだ。
私の名前は|姫川綾乃《ひめかわあやの》、新人弁護士であり、天才弁護士である|宇賀神玲《うがじんれい》先生のアシスタントのような事をやっている。
宇賀神先生とはこの間からお付き合いしており、彼の私への溺愛っぷりは日を経つごとになんだか増えてるような気がする…けど…
私はティラミスを二つ買った。
確か、宇賀神先生は甘いものも大丈夫だったはず。
そして、彼の待つタワーマンションに向かった。
専用のエレベーターに乗り、12階へ登った。
もっと上位の階も買えるだろうが、中庭に小さな森がある、この低層階が気に入っているのだ、と前に宇賀神先生は言っていた。
「やぁ、綾乃。
待っていましたよ。
さぁ、入って。
お寿司とピザと頼んであるんですけどね。
どちらが好きか分からなかったもので。」
「え…そんなに?
気を遣わなくてもよかったのに…」
「いいえ、あなたに完璧な彼氏だとアピールしたいんですよ。
さぁ、入って入って。」
宇賀神先生は言う。
先生の部屋は黒とグレーで統一されており、シックで上品だった。
「先生、テレビは?」
私はリビングに入りテレビが無いことに少し驚いた。
「あの、くだらない機械ね。
くだらなすぎて不燃ごみに出しましたよ。
まぁ、見たいなら小型の液晶テレビがありますけどね。」
「ふ、ふぅん。
あ、これ、お土産です。
大したものじゃ無いけど…」
私はわずかに緊張した面持ちでそう言った。
「可愛いですね。
いつ、僕に食べられるか、ドキドキしてるって感じですかー?」
「べ、べつに!」
つい、可愛く無い返事をしてしまう。
「まだ、食べる予定はありませんよ。
まずは、お寿司とピザを食べましょう?」
「はぁ…」
お寿司とピザが届いて、何故か私は宇賀神先生の膝の上に居る…
「はい、あーん、綾乃♡」
「いえ、先生、自分で食べられますから…!」
「ぐだぐだ言ってると、あなたを食べますよ?」
宇賀神先生にそう言われて私は口を開ける。
「はい、あーん、いい子ですね。」
宇賀神先生は私を抱きしめてそう言った。
「あの、先生?」
「んー?
綾乃、もう少し太ったら?
あなた痩せ過ぎですよ。
ほら、太ももも…」
先生の手が太ももを撫でて、私はびくりとする。
「ちょ、先生!」
「はい、キスしましょう。」
「なんでそうなるんですかっ!?」
「いいじゃないですか。
ほら、口を開けて…
僕を受け入れて…
可愛い子ですね。」
宇賀神先生の指が私の唇を優しくこじ開ける。