りくえすと小説^^
読まなくていいやつです
太陽があつく燃える夏。
俺は密かな恋心を抱いていた…
はずだった。 今日までは。
「れい、帰ろうぜ」
「れお !うんっ、帰ろう !」
幼なじみのれいにいつものように帰宅の声を
かけて並んで歩く。
隣でコンビニで買ったアイスを食べながら歩く
れいは汗をかいていて、
そのせいか、やけに艶美に見えた。
いつもは可愛らしくて甘え上手なれいが俺は好きだ。
だけどこんな一面を見せられたらもっと好きになってしまう…
なんてことを考えていると、
「れお、聞きたいことがあるの」
とれいに声をかけられた。
「ん、?どうした?」
と立ち止まってれいの方を見ると
「… れおってぼくのことすき?」
なんて聞かれてしまうから、 咄嗟に「は…!?」と情けない声を出してしまう。
バレないようにしていた。
できるだけ好意が滲みでないように
抑えていたつもりだった。
「そ、そんなの別に知らなくてもいいだろ?」
なるべく冷静に対処しなければ嫌われる。
そう考え、話題を流そうと言葉を紡ぐ。
しかしそう上手くはいかなく、
「やだ、知ってるもん、佐野が言ってた。」
と友達である佐野から聞いたと教えられる。
佐野のばか、言いやがって…と佐野を恨みつつ、バレてしまったものは仕方ないので
「あーすきだよ、めっちゃすき。」
と白状する。
終わった、俺の人生。
そう思いながられいからの返事を待っていると、
「えへ、嬉しい、ぼくもすき !」
なんてことをれいは笑いながら伝えてくれた。
「え、は、ほんとに、?」
安心なのか驚きなのか、
自分でもよく分からない感情を押し殺しながら事実を確認する。
「ほんと 、!」
事実の答えが出た。
その言葉が脳裏に焼き付く。
嬉しい、やばい。
言葉に出来ない気持ちを飲み込んで、
「…れい、俺と付き合ってください」
と手を伸ばしながら口に出す。
すると、れいは嬉しそうに小さくはにかんで
「喜んで !笑」
と俺の手を取った。
緊張していた気持ちと焦った心。
その緊張と心は小さな愛と共に、太陽に照らされ、俺の心に深く溶けていった。
コメント
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やっぱおもしろい