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次の日、湊が学校に戻ってきた。
「おはよ、湊! もう大丈夫なの?」
私が声をかけると、湊はちらっとこっちを見て、無表情で「まぁな」とだけ返した。
──え、なんかそっけなくない?
「昨日の夜とかちゃんと寝れた?」
「普通。」
「熱は?」
「下がった。」
「……そっか。」
それだけ言って、湊はカバンからノートを取り出して机に伏せる。
(え、なんか塩対応すぎない?)
昨日、私がお見舞いに行ったときの湊とは、明らかに違う。
「おー、湊! 復活したか!」
悠斗が教室に入ってきて、湊の背中をバン! と叩いた。
「いってぇ、バカか。」
「お前がいない間、せりなが寂しそうにしてたぞ?」
「ちょっ、悠斗!!」
私は慌てて悠斗の腕を引っ張る。なに言ってんの!?
「は?」
湊がじとっとした視線をこっちに向ける。
「ち、違うし!! ただ、普通に隣の席の人が休んでたから、なんか変な感じがしただけで……!」
私は必死に弁解するけど、悠斗はにやにやしてるし、紗菜も「ふふ、そういうことにしとく~」とか言ってくるし、めちゃくちゃ恥ずかしい。
「ふーん。」
湊はそれだけ言って、またノートに視線を落とした。
(……え、なんか余計モヤモヤするんだけど。)
さっきまで冷たかったくせに、今はなんか、意識してるような、してないような。
この変な感じが気になって、私は授業中も湊の方をチラチラ見てしまった。
──でも、湊はずっとこっちを見てこなかった。
**—次回!**
「放課後、偶然2人きりに!? 湊の態度がなんかおかしい…?」