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「ごしゅじーん!」
彼女の可愛らしい声が響く。
「みて!みて!」
「どれ?」
「これ!100万も高評価ついたの!」
「え!?!?!?!?」
「すごいでしょー!ムフフ」
「そうだな、…………」
「なあ、テト?」
「なあに?」
「今、楽しいか?」
「うんっ!とーっても!」
「そうか、よかった…」
彼女の名は重音テト。 なんJ民の些細な声から生まれてしまった 存在だが、偽物だったが、 彼女は幸せだった。
ピーンポーン
「誰か来たのか?」
「そうみたい!ご主人、行ってくるね!」
そして彼女が楽しそうにしていることが、 彼にとっての幸せだった。
「これ、手紙です。」
「ありがとうございまーす!」
彼女がリビングに戻ってくる。
「ご主人!てがみ!」
「何が書いてあるんだ?」
「えーと…」
「「重音テト様へ。これから正式に…」」
「「プロジェクトセカイに入ってほしいです」」
「「え???」」
「す………」
「すごいじゃないか!テト!」
「やった!やったよご主人!」
「お前もあそこの寮に行くのか… 大変なこともあるだろうけど、がんばれよ!」
「ありがとう!ご主人!」
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ついにこの日が来た。
「ご主人、行ってくるね。」
「テト、頑張れよ。後悔、しないようにな。」
「うん!!!!泣」
「行ってきまーーーす!!!」
「元気にしろよーーーー!!!!」
優しいご主人に見守られ、テトはついに 旅立った。
(何が待っているんだろう…)
(もっと自分の声を届けられるかな…)
(ご主人ちゃんと暮らせるかな…)
彼女の心の中は心配で一杯だった。しかし……
(でも!ご主人が言っていたとおり!)
(後悔がないように!楽しもう!)
もっと大きな、期待と楽しみがあった。
「先輩たち、優しいかな…」
「まあ、なんとかなるでしょ!」
「よし!!!!」
「がんばるぞーーー!!!!」