12
午後が無事終わった。
さて、
行くか…
なんか怖いな。
新人がでしゃばっていいのだろうか?
事務所に向かう。
ここにいらっしゃるかな、
扉をノックする。
中から声が聞こえてきた。
『あ、申し訳ございません。鬼塚さんはいらっしゃいます…』
鬼塚さんがいた。
『どうした、スマホのことか?』
鬼塚さんがこちらにくる。
『あぁ、えっと。今回は別の要件です…』
『そうか、何かあったのか?』
緊張するな…
がんばれ僕!
僕は自分の頬を叩く。
よし!
『あの、ええと。今の剣士って人手不足だったりしますか?』
『まぁ、この前の騒動で3人が死んで、3人が大怪我をしたからな。その3人も、あと上峰も剣士を辞めるかもしれない。そうなれば、かなり人手不足だな。』
え、
3人と上峰さんが辞めるかもしれない?
思っていたより、深刻な状態みたいだ。
『それで?』
あ、あぁ…
言わないと、
『その、新人である僕が言うことではないと思いますが…女性を剣士として入れることはで、できませんか?』
頭の中がほぼ真っ白になっている。
『女性が剣士か、まぁ認めてもいいぞ。』
あれ?
あっさりと認めてくれたみたいだ。
『昔から決められた謎なルールだからな、今の状況じゃ仕方ないだろう。あと、琥珀もいるしな。』
『ありがとうございます。』
僕は頭を下げた。
『もうすでに、いくつかのルールを破ってるからな。人狼を入れたり、18歳以下の人を入れたり、』
・・・
人狼も、認められていなかったんだ…
『すみません…ぅぅっ〜』
剣士には如月さんと琥珀さんと僕の3人しか人狼がいないのも、そういうことか…
『以上か?』
『はい。』
『なら、これ。』
?
鬼塚さんから、一枚の封筒を渡された。
『これは…』
なんだろう。
『給料だ。』
『え?』
き、ききき、給料‼︎
『あ、ああありがとうございますっ‼︎』
僕は頭を下げた。
鬼塚さんはそれだけ渡した後、戻っていった。
初めての給料…
なんか怖い。
あ、そうだ。
早く行かなきゃな。
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