2022.8.16
「あつ…」
朝から夕方まで聞こえる蝉の声
ギラギラと照りつける太陽
風鈴が風でチリンチリンとなっている
夏
「もう帰りたい…」
『夏らしいことがしたい!』
というクリアさんの提案で、海に行ったり、プールに行ったり、
その他にも夏祭り、花火大会、肝試しなどなど…
クリアさんがそう提案してから、5日目
今はとある旅館に泊まっている
今日はひまわり畑まで行くらしい、車で一時間
「冷房の効いた部屋でアイス食べたい…」
❀「まぁまぁそんなこと言わずにさ、夏を楽しもうよ」
「あ、咲良さん」
「でも、アリスさんと咲也さん夏休みの課題終わってないですよ?」
❀「それは自業自得かな」
❀「オレには関係ないし」
「はぁ…」
まぁそれは僕にも関係ないしな、気にしないとこう
❁「二人ともーもうそろそろ出るよ!」
「アリスさん、今行きまーす」
❀「行こっかぁ」
「はい」
空が青かった
❇「ついたー!」
✦「美優、ちょっとうるさいよ」
✟「クリアも結構楽しみにしてたじゃーんw」
✦「ちょ…リア姉!」
✿「楽しそうだねぇ」
❁「咲也も混ざってくれば?」
✿「アリスが行ってきなよw」
✡「あつすぎて溶ける…!」
「頑張れ海里兄さん」
❀「頑張れ海里ー」
✡「鬼畜!」
❁「あっちから行こ!」
✦「アリス待って!」
〜数時間後〜
✡「つかれた〜…」
❇「これは車の中で寝るな」
❀「オレ運転するよ」
✟「ありがとー」
「帰りましょ」
〜車内〜
❀「…みんな寝ちゃったね」
「ついたら起こしますよ」
❀「運べないもんねw」
小さな声で咲良さんと話しながら、ふと窓の外を見ると
「……あ」
くじら
真っ白な雲から、真っ青な空に向かって、はねる
きれい
思わず空の方に手を伸ばす
あと
ちょっと
もうすこし
❀「どうしたの?」
咲良さんの言葉で目が覚める
「あ…いや、なんか」
「空にくじらが見えて…多分疲れてるんだと思います」
❀「…そっか、寝てていいよ、起こすから」
「はい、ありがとうございます」
瞼を落とす
案外疲れていたようで、すぐに意識は落ちていった
くじらの声がきこえた気がした
空が青かった