木兎「なんで片方だけ色違うの!?」
木兎「ねぇ、あかあ…」
赤葦「触らないでください。近付かないでください。」
木兎「えっ…なんで…」
赤葦「あなたまでこの羽になってしまいますよ」
木兎「…」
赤葦「汚れるのは俺一人でいいんです。これ以上増やしたくない…」
木兎「でも…」
木兎「それでも!!俺はあかーしを捨てない!!」
木兎「何が汚れるだ!!そんなもん俺が浄化してやる!!」
赤葦「…」
木兎「だから!!俺を信用して!!」
赤葦「もう…俺は無理ですよ。」
赤葦「あなたを言葉を聞いてもなんとも思いませんし、もう誰も信用するつもりはありません。」
木兎「言葉で信用出来ないなら、」
木兎「 行動で表すしかないね 」
赤葦「…お好きなように。」
赤葦「この俺を救い出そうとも絶対に無理ですよ。この羽は一生色が変わりません。」
木兎「ふ〜ん、そんな事言うんだ」
赤葦「なんですか」
木兎「えいっ」
赤葦「ひっ…」
赤葦「…羽触んないでください」
木兎「大丈夫だって!白くなるから!!」
赤葦「….」
【絶対に無理】
そんな言葉が俺の頭にはあった
生まれつきの物は治すことは出来ない。
なのになぜこいつは俺を白くしようとするの?
ただ単に煽っているのか?
純粋な奴を見るとイラッと来る俺は心も黒色だな。
何かがチラつく
頭では無理だと分かっているのに
もしかしたらこの人ならって思っている馬鹿な自分がいる
この人は接しやすい?
この人は裏切らない?
この人は本当に信用できる?
この人は俺を受け入れてくれる?
前が見えない、なんでだ?
目から何かキラキラした物が落ちた…?
ポロポロッ
赤葦「….?」
木兎「えっ…」
木兎「俺…泣かしちゃった…?」
赤葦「?」
泣く?なんの事だ、今更俺が泣くわけ…ない…
赤葦「泣いてません。」
木兎「なんで嘘つくの」
木兎「泣いてるよ」
赤葦「今更俺が泣くなんてないんですよ」
木兎「じゃあ瞼触ってみ〜」
赤葦「…泣いてる」
木兎「変な奴〜!」
木兎「自分が泣いてんの気づかないなんて笑」
木兎「で?なんで泣いてんの?」
赤葦「…グスッ」
優しい声、太陽の様な笑顔、真っ直ぐな性格、それを持ったあなたに俺は出会った瞬間に、
【堕ち始めていたんだな。】
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