コメント
2件
さ、最高すぎる_: (´ཀ`」∠) :_
「Good morning, Reina. It’s almost time to go to school.(おはよう、麗奈。そろそろ学校へ行く時間だよ)」
私のお父さんが英語で話した。
「OK(わかった)」
私は真野麗奈。日本とイギリスのハーフだけど、本当のイギリス人のような見た目なの。生まれてすぐイギリスへ住んだから日本語もあまり得意じゃない
でも、イギリスで必死に勉強したから行けるはず
家に出てお父さんと並んで歩く。
お母さんは、私が3歳のときに他界して、今はお父さんと二人暮らし。そして、13になった今。また日本に帰ってきて、日本の中学校へ行くことになる。
「How’s that going? (調子はどう?)」
「I’m nervous(緊張しているよ)」
「It’s okay, Reina will make friends easily.(大丈夫。麗奈ならすぐ友達が作れるよ)」
「Sure(そうだね)」
私は大きくうなずいた
中学校へ着いて、職員室に行く
すぐに先生が出てきて、お父さんは、会社へ行った
「おはようございます。教室へ行きましょうか」
「はい!」
私は日本語で返事をした。
それにしても、イギリスとちがって、日本人の髪や目は黒色だ。なんだか美しい、、
「みんな!注目」
教室に入って先生がみんなを見て言った。みんな、先生じゃなく、私に注目した。
「転校生の、真野 麗奈さんだ」
先生が、大声で言った。
クラスメイトが私のところへ集まって、「よろしくね!」「イギリス人なの?」という声があった。
「えーと、真野さんの席はあっちね」
先生は取り囲む生徒を大きな背で私を除いた
「あ、わかりました」
私はゆっくりと席へついた。となりには読書をしている大人しそうな女の子がいた
「みんな席について。そろそろ授業を始めるよ」
先生が優しい声でみんなに指示を出した。
「はぁ、松井いいよなー俺も真野さんの隣が良かった」
「ほんと、松井最悪」
なんで、そんなくだらない理由で、えーと、、松井さん?を悪く言うんだろう、、
私は松井さんの方を見ると、いまにも泣きそうな顔をしている。
「あのさ、あんなの気にしなくていいわ」
私は、言葉を選んで言った
「あ、ありがとう….」
松井さんはそう言うと、ぽろりと涙を流した。
休み時間。
私の机の周りにクラスメイトが取り囲んだ
「こんにちは!あの、イギリス人なの?」
「いいえ、日本とイギリスのハーフよ」
女子生徒の言葉にうなずいた
「へえ、すっごくイギリス人に見えるけど」
「よく言われるわ」
「ねえ、英語は話せるの?」
「ええ、話せるわ。一応、日本に住んでいたけれど、生まれてすぐイギリスへ移住したから、英語は完璧なの。私にとって日本語は難しいかも」
「ええ!?すっごく上手いよ!?」
「そう?ありがとう」
転校生ってやっぱり注目の的ね
となりで、その会話を聞いていた、松井琴音。琴音は、自分も輪に入ろうか迷っていた。でも、どうしても話がしたくて、麗奈に声をかけた
「あの、、真野さんは兄弟がいるの?」
琴音は小さな声で聞いた。
「いいえ、いないわ。松井さんはいるの?」
麗奈は琴音を睨みつけるクラスメイトを、お構いなく訪ねた
「ううん、一人っ子」
「一人っ子って寂しいわよね」
「うん…!そうだよね…!」
話しかけて良かった、、、、
琴音はほっとするが、クラスメイトを見た。
みんな私を睨みつけている。
「へ、へえ!私は兄弟がいるから、気持ちが分かんないや、、」
クラスメイトはあわてて話を追いつく。なんだか、このクラスメイトやだなあ….
「私、トイレ行ってくるわ。松井さん、トイレの場所おしえてくれない?」
「あ、、!うん!いいよ、、!」
クラスメイトと話したくなくて、私は松井さんに声を掛けた。
背中に冷たい視線が伝わってくる。でも、私はならんで歩いた
「ねえ、松井さん!私とお友達にならない?」
「え、、!こんな私と…?」
「ええ。こんな私って言わないで。私はあなたと仲良くなれる気がするの。」
「うん!なろう…!そういえば、真野さん、部活って何部に入るの?」
「部活?」
きょとんとする私に松井さんは部活について詳しく話してくれた
「へえ、日本にはそんな素敵なものがあるのね。私もぜひ入ってみたいわ。松井さんは何部に所属しているの?」
「吹奏楽部っていう部活」
「へえ、じゃあ私も入ってみようかな!」
「うん!真野さんとなら楽しそう!」
「私のことは、麗奈って呼んで。お友だちの印よ」
「あ、じゃあ私も琴音って呼んで。麗奈」
「じゃあ、琴音!」
私と琴音は手を取り合って優しく微笑んだ
帰る時間。
「琴音一緒に帰らない?」
「ごめん!今日は部活で。あ、麗奈も吹奏楽入りたいんだよね…?」
「ええ。」
「じゃあ、見学してみる?」
琴音が優しく微笑んで、私は笑顔でうなずいた。
琴音に誘われて、吹奏楽部の部屋へ行った。
「広瀬くん!小川先輩知らない?」
なんだかかっこよそうな人!
「今日は休みらしいよ」
かっこよさそうな人が答えた
「そっか…」
「先輩になにか用事があるの?」
「うん、見学したい子がいて。」
「先生に相談しようか?」
「うん…!ありがとう。」
私は琴音に訪ねた
「さっきのお方は?」
「広瀬楓くんだよ!」
「広瀬くん…同じ一年なのかしら?」
「うん…!」
「何組?」
「B組。同じクラスだよ…!でも広瀬くんいつも、校庭でサッカーをやっているから、教室にあまりいないんだよね…」
「そう。いかにもかっこようそうな人ね」
「うん、だよね…!」
二人でそう話していると、広瀬くんがやってきた
「いいって!えっと、君が見学者の人?」
「ええ。真野麗奈よ」
「ああ、僕のクラスの転校生の人か〜よろしくな〜!」
「よろしくね」
私は微笑んだ。ああ、なんだか感じの良い人ね
「うわ!あの子可愛い!」
「顔立ちがいいね!」
ささやかな噂が聞こえてきたけど、私はなぜか広瀬くんの顔を一直線だった
「吹奏楽どうだった?」
二人並んで教室へ向かっていると、琴音が聞いた。
「ええ、すっごくいいわ!」
吹奏楽は本当に良い雰囲気で、みんな楽しそう!
「じゃあ、入部してみる…?」
「ええ、入部するわ」
私はうなずいた
「やった!….今日さ放課後空いてる?」
琴音が聞いた
「ええ、空いてるわ」
「遊ばない?」
「もちろんよ!私の家へ来ない?」
「いいの…?」
「もちろんよ!」
そううなずくと、教室に広瀬くんがいた
「ああ、広瀬くん」
「真野!どう?吹奏楽入る?」
広瀬くんが聞いた
「ええ、入りたい!すっごく」
「わかった!先生に言っとく。じゃーな!」
わ、すごいかっこいい!広瀬くんは廊下で振り向くと私をじっと見た
「どうしたの?」
「いやなんでもない!」
そう言うと今度は振り向かずに立ち去った。
「彼はとてもクールだ!」
私は思わず本音を出した
「でしょ?広瀬くんって校内有名人で。」
「わあ、すごいね!」
「うん。あ、そろそろ下校時刻だから帰ろ!」
私と琴音は学校を後にした
「Dad, you brought your friends.(お父さん、お友達を連れてきたの)」
家帰って、お父さんに言った
「ああ、こんにちは。麗奈と仲良くしてくれてありがとう」
お父さんがうなずいて、琴音の方を向いた
「いえいえ」
琴音が微笑んだ
「さあ、上がって。おやつを持って行くから」
「ありがとうございます!」
琴音は、靴をきちんと並べると、「お邪魔します」と言いながら、家へ入った。
育ちが良いんだなと私は思った
「私の部屋よ」
ドアを開けて言った
「わ!すっごく綺麗…」
「ありがとう!ねえ、琴音聞いてくれる?」
「どうしたの?」
琴音が正座をした
「私、広瀬くんに恋をしているのかもしれないわ」
私は夢をみるように言った
「広瀬くん?わ!美男美女カップル!」
「美男美女カップル?」
その言葉につい吹いてしまった。
「うん!お似合いだと思うよ!私、麗奈を応援するね」
琴音は柔らかく微笑んだ
「うふふ、ありがとう」
そんな会話をしていると、お父さんが、お盆にトライフルとお茶をのせて持ってきた
「わあ!トライフルじゃない!」
「麗奈の大好物のスイーツだ。」
お父さんが笑った。トライフルはイギリスのスイーツ。すっごく美味しいの
「わあ、パフェ?」
「似てるけど、違うわ。トライフルっていう名前のスイーツなの。食べてみて」
「いただきます。」
琴音は手を合わせると、スプーンにすくって口に運んだ
「えっ!すっごく美味しい…!」
琴音が目を細めた
「よかった。ごゆっくりどうぞ」
お父さんがほっとした表情になって、私の部屋を出た
「実は私もお菓子を持ってきたの。えっと、ポテトチップスです。」
琴音がバックから、ポテトチップスと書いてある袋を出した。わあ、これはなんだろう。
すごく美味しそう。
琴音は袋を開けると、ポテトチップスの中身を見せた
「これなの。すごく美味しいから食べてみて」
「美味しそうね。いただくわ」
私はポテトチップスを1枚口に運んだ。歯を上下に動かす。
な、なにこれ!すっごく美味しい!
「え、美味しい!!」
私は思わずもう一口食べてしまう
「でしょう?でも私、トライフルに一目惚れしちゃったかも」
琴音が笑った
「私もポテトチップスに一目惚れしちゃったわ」
「でも、ポテトチップスより広瀬くんの方が一目惚れだもんね」
琴音がいたずらっぽく微笑んだ。
「そうね」
「頑張ってね!」
琴音が微笑んだ。
ああ、琴音って優しいわ…前の友達よりすっごくいい!
「お邪魔しました!」
琴音が帰る時間になって、靴を履いた。
「また来てくれ。今度は泊まりにいらっしゃい!」
「ほんとですか?ありがとうございます!今度行きます!」
琴音が目を輝かせた
「琴音。来てくれてありがとう。また明日学校で会いましょうね」
「うん…!麗奈、友達になってくれてありがとう!」
「私こそ!」
「じゃあ、またね!お邪魔しました〜」
パタン
ドアが閉まった
「Kotone-san is a very nice person. Please bring her again.(琴音さんはとても良い人だ。また連れてきなさい)」
「Of course.(もちろんよ)」
「琴音、おはよう!」
私は教室に入って、読書をしている琴音に明るい声で声をかけた
「あ…おはよう!」
琴音がぱあっと明るくなった
「真野さんおはよう!」「真野さん、今日校庭で遊ぼうよ!」女子4人組のグループが声をかけた
「ごめんなさいね。今日は用事があるの」
琴音をいじわるく言う、生徒とは遊びたくない
「そっか!」「またあそぼー!」女子4人組は一瞬琴音を睨んで教室を出た
「失礼な人ね」
ぽつりと言った。
琴音を見ると、なぜか黒板をみている。どうしたんだろう
私は黒板を見ると、琴音の悪口が書かれていた
[松井、真野を独り占めにしている。サイテー]
なにこれ!ひどいわ!
あー多分琴音に嫉妬してるのかな、、
「あんたたちさ!嫉妬しているのは分かるわ。でも、悪口を言うのはよくないわ」
私は居てもたっても居られず、きっぱりと言った
「そんなのしらねえよ」
男子生徒が言った。すると、広瀬くんがやってきて「お前ら、やめろ!」と大声で言った。
教室が静まり返った。
「黒板に悪口を書いてあるけど、いじめの証拠になるんじゃない」
私は腕を組みながら言った。すると、男子生徒があわてて黒板の文字を消した
私はくるりと背を向けて教室を出た。
クラスメイト、酷いわ、、私のせいで琴音をいじめるなんて、、
私、琴音と仲良くしない方がいいんじゃない_
_END_