二股恋愛
※この物語は実際の出来事を元に作成していますがフィクションです。実際の人物名、団体名は特に関係ありません。
わたし、小学五年生の柚子(ゆず)。好きな男子が二人いるの。これは、二股恋愛!?でも、まだ付き合ってないしセーフ。
私が好きなのは、宏樹(ひろき)くんと航平(こうへい)くん。航平くんに対しての私の好きは吊り橋効果だって分かってるのに。
航平くんが好きになったのは、小四の冬あたり。バリアフリーというテーマの総合的な学習の時間だった。私達はマップを作るチームで、「スライド」というアプリでまとめていたのだが、先生から写真をとって載せてもいいという指示が出た。
そのため、私が資材集めに行った。きちんと先生に許可を取って休み時間に調べに行った。マップチームは二つあって、私達が②だ。マップ①の花歩(かほ)ちゃんと一緒に資材集めに行った。
休み時間にトイレに行っていた航平くんは、私が居ないことに気づいてスライドのコメント機能で
「今どこにいる?」
と来た。次に続けて
「大丈夫?」
「戻ってきて」
「今誰といる?」
と送られてきた。なので私は、
「大丈夫。写真撮りに行ってる。今は、花歩ちゃんと一緒にいる。」
と送った。そのときに、心配してくれてるの..?嬉しい。となった。それでこれが恋なんだなって思ったんだ。
でも、吊り橋効果だってその時気付いた。でも、好きなんだって。
宏樹くんは、一年生の頃から好きだ。面白いし。みんな「宏くん」ってよんでる。小四のときに、宏くんが更に好きになった。生活目標というのがうちの学校にはあるんだが、それには「新しいクラスの仲間と友だちになろう」と書かれてあった。それで、宏くんが「よろしくね。生活目標、仲間と友だちになろうだから。」って言ってきた。嬉しくなって「よろしく」って返した。
うちの学校は夏からプールの授業が始まるのだが、三年生か二年生のときに起きた話だ。女子は活動室で着替えを行い男子は教室で着替えを行うというものだった。私の机で着替え誰かしてくれるかな。なぜか楽しみにしていて着替え終わってから教室に戻り、隣の席の男子に
「私の席で誰か着替えてた?」
と聞いた。すると
「着替えてなかったよ。」
あ、そうなんだ。というなんか複雑な気持ちになった。すると、もう一度口を開いて
「柚子ちゃんが好きで机を汚したくなかったから着替えてなかったのかもね。」
そんな曖昧な答え方をしてきた。
「私のことが好きな人、いるの….?」
聞いてみた。
「さぁね。」
曖昧だ。けれど、なんだかこんな事わざわざ言うのは本当だからかも知れない。それに、着替えなかった理由がなんだか本当にありそうで細かいし。
その男子には、私が好きだって言ってた人だれ?なんて聞かずに黙っておいた。誰が私のことが好きだったかはわからない。けれど、深読むする話でもない。曖昧なままでいい。もし、一年生の頃から好きでプールの着替えのときに机を汚したくなかったから着替えなかったと告白してくる一途な男子が居たとするならば即OKを出す。
そんなことはないだろうけど。
好きな人はコロコロ変わる。もう、あれから二、三年は経っているんだし。一途じゃなければ他の子に乗り換えているだろう。
だが、私は動画でモテる星座ランキングというのを見た。私は、三月二十七日生まれでおひつじ座だ。おひつじ座は、真面目な性格で、魅力があり異性はその魅力に惹かれるというものだ。特に、牡羊座A型はモテる傾向にあるらしい。
私は、ちょうどA型だ。まだ、モテ期が来ていないだけなのかも知れない。そうだ、好きな人が親にバレちゃいけない。お母さんもお父さんも小学生で付き合うのは早いて言ってたし。でも、四年生のときに六年生の先輩が
「六年になって修学旅行に行くまでに彼氏は作っておいたほうが良い。」
と言っていた。どちらが良いのだろうか。
まだ、私の恋愛ストーリーは始まったばかりだ。
コメント
1件
おぉ~すげー!! 物語久しぶりにみたかも…