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『終焉まで愛を誓えるなら』〜桜井陸・小川レン(17)〜
俺たちはお互いのことが世界で一番好きだった
世界が終わっても一緒にいようと、そう願った日もあった
だがそんな夢は直ぐ終わった
「レンが…、植物状態?」
「…えぇ、誰かに…殴られたみたいで」
学校の帰り道、俺は補修でいなかった時だった
レンは殴られて植物状態になった。死ぬまでこの状態らしい
「…なんで、なんでレンが」
呆然だった
優しく、嫌われるようなところがないようなやつだ
理由があるとすれば…、俺だ
陰気で根暗な俺がレンと付き合ってたから
俺のせいで植物人間になった
そう思い込んだ
人気のない夕焼けの河川敷、病院から無理やりおんぶしてきたレンと歩く
もう生きる気力なんてなかった
昔2人で歩いた道、バカみたいな話をしていた気がする
その時だった。
後ろからガツンと殴られた
そのまま意識を失った
起きた時、初めに見たのは黒いパーカーを被った女
未解決殺人犯のウボキだ
俺は察した。今から殺されるのだと
「…」
どうしようもなかった
「い…」
「?」
「いっそのこと殺してください…!レン…コイツがいなくなってから希望がなくなったんです!
ずっと何も考えずに生きるなら…死んだほうがマシだ…!」
そう言い放った
「いいよ、私は人助けのために人を殺してるんだ。だからいいよ」
「…最後にお願いがあります」
「なに?」
「死体はレンと一緒に埋めてください」
世界の終わっても一緒にいよう
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