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「、落ち着いた?」
りうらが優しい声で俺を労る。
「うんッ、ありがと、」
「、あのさ、ないくんが話せたらで良いんだけど何かされた?まろの彼女に」
「えっ、?」
何で、まろの彼女って、。この出来事はりうらは見てないはずだよね?
「実はさっき、屋上に向かう時にまろの彼女とすれ違ったんだよね。それにないくん、泣いてるし」
「、そうなんだッ、」
「ごめん、嫌だったら無理に話さないで良いよ」
「ううんッ、話す、」
話そうと口を開くと先程の恐怖感が溢れかえってくる。
「あ、あ、あのッ、っ」
声が震えて涙までもが出てきてしまう。
「大丈夫、大丈夫だよ。ないくん。ゆっくりで」
そんな俺を優しく抱きしめ落ち着かせてくれるりうら。
「、さっき、まろの彼女、っにッ、」
「うん、」
俺が先程の出来事を全て話した。まろに彼女を紹介された事。そのまろの彼女に蹴られ、罵倒された事。、まろを好きだった事。俺が全てを話し終えた後、りうらが呟く。
「、酷いッ、」
何故かりうらは泣いていて、声から悲しみと怒りを感じる。
「りうら、何で泣いてるの?」
「、_____な人を、」
「え、?」
「好きな人を傷つけられたからだよ!!」
りうらが屋上中に響き渡る大声で叫ぶ。俺を見て目に涙を浮かべる。
「ないくんが、ないくんが好きだから、傷つけられた事が許せないんだよッ、」
りうらが俺の事を好き?何で?どうして?
「本当は最後まで言わないつもりだった。ないくんがまろを好きな事なんて分かりきってた。でも、今日のないくんを見てもう我慢出来なくなった」
「ねぇ、ないくん。俺と付き合ってくれない?」
りうらが真剣そうな表情で俺を見つめる。
「こんな告白、ないくんの弱ってる所に付け込んでるって思われるかもしれない。でも、それで良い。俺は誰よりも何よりもないくんが好きだし、幸せにしたい。泣かせるなんて尚更、。俺はないくんが幸せそうな顔をしてるのが見たいんだ、」
「でも、俺ッ、まだまろの事がッ、」
言葉に詰まりながら必死に断る理由を探す。
「大丈夫。今すぐ忘れろなんて言わない。好きでも良い。ただ、隣に居させて欲しい。、、ダメかな、?」
泣きそうな顔で見つめられ、遂に俺は根負けしてしまった。
「、分かったッ、」
「!本当に!?」
「ただし、付き合う前に1つだけ条件」
「条件?、何をしたら良いの?」
「、俺にりうらの事、好きにさせてみせてよ」
そう言うと、りうらは驚いた様に目を見開いた。そりゃあ、そうだろうな。俺を好きにさせてみろなんてなんて無茶なんだろうか。自分ながらだいぶ意地悪な条件だとは思う。でも、この条件だけは叶えてもらわないといけない。、あの人の事を思い出してしまうから。
「分かった。絶対ないくんにりうらの事好きになってもらうから。覚悟してよね」
そう言うと、りうらは俺の頬にキスをした。
「へっ、//?」
「笑ないくん、可愛い。これから改めて宜しくね」
そう言ってりうらは意地悪そうに嬉しそうに俺を見て微笑んだ。