この作品はいかがでしたか?
47
この作品はいかがでしたか?
47
17
『まいどあり〜』
購入した。
ヘアピンを。
丸いヘアピンを。
指につけるタイプのヘアピンを。
琥珀さんはかなーり嬉しそうだった。
『指輪、つけて?』
琥珀さんが、薬指を僕に向けて言う。
その指は…
『・・・』
もういいや、
琥珀さんの薬指にはめる。
恥ずかし〜
こんなところではめるなんて、
恥ずかし〜
ああ〜
今にも逃げ出したい。
でも、
琥珀さんは、はめられた指輪を見て嬉しそうだった。
『甘ちゃんの分も買わないとだね。』
やめてぇ!
それはまじでやめてぇ!
近くのスーパーマーケットで、食料などを買う。
水曜日は安い!と言う張り紙がたくさん貼られていた。
そうか、今日は水曜日か。
色々買っておこう。
指輪が、思っていた以上に高かったからなぁ。
安い時に買っておかないといけない気がしてしまうな。
必要なものをカゴに入れていく。
?
あそこにいる人は…
人狼か?
銀色の髪…
行ってしまった。
『えへへ。ありがとね、甘ちゃん、』
家に帰っても、琥珀さんは嬉しそうだった。
ずっと指輪を見ている。
僕は、琥珀さんに似合うと思っていたヘアピンをつけられていた。
自分用に買ったのかと思ってだけど、僕用に買ったみたい…
ネックレスやイヤリングならまだ男性でもなんとかなりそうなデザインだったけど…
よりによって白い花のついたヘアピンかよ…
『甘ちゃん、そのヘアピン似合ってるよ、』
嘘つけ!
似合ってるわけないだろうがぁ!
カシャカシャッ!
琥珀さんに、写真を撮られた。
『…………………』
なんという屈辱感…
琥珀さんはものすごく満足気だった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!