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Dr.STONE 夢小説
「おい、翠。ちょっとこっち、手ぇ貸せ」
「ちょっと待て、千空。翠は今、私が呼んでいたところだ!」
「いや、理屈で言うなら俺の方が先だ。
このクロロフィル抽出、精度いる。お前の雑さじゃ話にならねぇ」
「フハハハ、貴様こそ、繊細すぎて作業に時間がかかるではないか!
翠がいれば十倍速い!それが“最短ルート”だろう!!」
……え?
翠は、手に持ったスケッチブックを閉じた。
目の前で“科学”と“冒険”が静かに火花を散らしていた。
「何この時間…?」
冷静に突っ込む翠。
が、千空も龍水も止まらない。
「俺の研究、次のワクチン材料に関わってくる。サポート頼む」
「いいや!私の新たな航海計画には植物性の保存食が不可欠だ!
栄養価と保存性に優れた“翠の知識”が今、必要なんだ!」
「……いやそれ、お前が話したいだけじゃねぇの?」
「そ、それは副産物だ!!」
ゲン「おおーっと、これはぁ〜、見事な三角関係♡」
クロム「ってかこれ、翠って“誰にも無自覚でモテてる系女子”だったのか!?」
スイカ「スイカは翠と葉っぱでお茶作りたいんだよ~」
翠はため息をついた。
そして、2人の間にすっと立つと、静かに言った。
「千空、ワクチン材料に関係するってことは、急ぎだよね」
「おう」
「龍水、保存食は……今すぐじゃなくても大丈夫?」
「う、うむ……ぐっ……くぅぅ……!!」
「なら、先に千空のを手伝う。そのあと、龍水のも見る」
翠の言葉に、千空は「助かる」と一言。
龍水はしばらく悶えたあと、小さく拳を握った。
「……さすがだ、翠。君は誰のものにもならぬ風だな……」
「うるさ〜い」
「フハハハハ!! だがそれが良い!!」
結局、翠はこの日、3人分の仕事をこなした。
そして——千空の隣で植物を蒸留しながら、ふと気づいた。
(……なんだかんだで、皆と仲良くなれてるなぁ笑)
嬉しくてニヤケてしまう。けど、それを誤魔化すようにメモに視線を落とした。
「なあ、翠。お前、いつの間にそんなに“人気者”になってんだよ」
「…そうかな。そうだとしても、私でもよくわかんないけどね」
千空の目が、わずかに笑っているように見えたのは、
気のせいだったのか、それとも——