コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
みんなとは少し離れた場所でご飯を食べる。今までだってそんな場面見たことがあるのに、ふたりきりだと緊張する。
逆にみんなといた方がこっそり見つめるチャンスもあったのに、今は恥ずかしくて見られない。
「どうした」
「いえ、別に」
「全然食べてない。どっか悪い?」
近くで見つめられるだけでドキドキする。首を横に振ると、満足そうにうなずいた。
ご飯食べて、いつもみたいにたわいない話をする。ふたりきりというだけで、今までと変わらない。
また放課後に、ってあいさつして別れた。こんなもんなのかな。
練習終わって、先に帰ろうとしたら。
「ウォンビン、ちょっと待ってて」
「あ、……はい」
今日はサークルの練習だけで、みんなで集まる方の練習はなかったから、もう帰るだけだと思ってた。
離れた場所にいたし、休憩中も全然話せなかったから、ちょっと寂しかったんだ。
並んで歩く。付き合うってどういうことなんだろうって思ったりした。昨日の今日で早々変わらないことはわかっていても。
「こっち来る?」
「え?」
「俺の部屋」
びっくりしすぎて一瞬思考が止まる。急に誘われるのは苦手だ、でも。
ためらいつつうなずく。恋ばかりは、タイミングは逃せない。