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僕が勝手にウンソクに失望して心が離れかけた時、そばにいてくれたのがアントンだった。アントンは大型犬みたいに、体は大きいのに甘えん坊。年下だからこその生意気さも強引さもあった。
「知ってるよ、ヒョンたち付き合ってること」
ふたりで出掛けた日、コテージでの食事の合間に突然そう言われた。多分すべて顔に出ていたに違いない。ウンソクは基本ポーカーフェイスで、何を考えているかわからないところがある。だけど僕は、なんでも素直に顔に出過ぎる。ステージに立つ時以外は。
「付き合って、ない」
「隠さなくていいよ。みんなわかっててスルーしてる」
バレてないと思っていたのは僕だけ。言葉に詰まる僕を、アントンは優しく見つめた。
「最近うまくいってないでしょ。僕にしない? 僕といる方が楽しいよ」
唐突な告白に驚いてアントンを見つめ返した。いつもの柔和な笑顔の中に、有無を言わせぬ強さが見え隠れする。