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「なん、だよ……それ」
対面で席に着いていたアントンが、僕の隣に腰掛ける。間近で見つめられると、ウンソクとはまた違う綺麗な顔を改めて意識する。
「付き合って、ヒョン。僕ならもっとヒョンを笑顔にできる」
「アントン」
「ずっと見てたからわかるんだ。ウンソギヒョンのこと、悲しい顔で見つめてたの」
否定の意味を込めて首を横に振る。お前は何もわかっちゃいない。悲しいのは、恋人として相手にされなかったからじゃない。
すべての面において、僕じゃ支えられないってことを思い知らされたから。
見た目が秀でていて、歌もダンスもちゃんとこなせる。だけど多分性格的にこの仕事が適しているかと言えばそうではない。行き詰まっているわけでもなく、ただ淡々と仕事をこなす日々の中に、漠然とした不安がずっとつきまとっているのだろう。そんなあなたの。
甘える相手にすら、なれない。きっとその適役はタロヒョンだろう。恋人には甘えられなくても、ヒョンには弱みを見せられるんだな。
タロヒョンのことは僕も好きだ。だから嫉妬はしないけど、自分の力不足に腹が立つ。
そして僕に甘えられないウンソクにも、腹が立つ。