リタが捕まってから、めまぐるしく時は過ぎていった。
そして今日は……ユージーン王と私、リタ・スクラインの結婚式当日。
私は国民へのお披露目に行くための準備を、部屋で進めていた。
「リタ様。次は髪を整えますので、こちらへ」
「うん」
この日のために製作されたウエディングドレスに身を包み、私は鏡の前に着席する。
(今日まで、本当にいろいろあったな……)
ティルダに髪を梳かれながら、私はそっと目を閉じた。
――あれからリタはお城の牢に入れられ、尋問を受けた。
最初は事件の関与を否定し、王妃になるのは自分だと言っていたけれど、しばらくすると諦めたように罪を認めたと聞いた。
そして国王に危害を加え、婚約者を誘拐したという大罪で、
ライラとしてフィオテリケス国の中でも重罪人が集まる収容所にグレン卿とともに送られたのだ。
ユージーン王から話を聞く限り、きっと一生そこから出てくるこ。。。