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宿儺との決戦まで あと18日。
呪術師たちは、戦力の再編成と戦略の見直しを行うため、秘密の会議室に集まっていた。
乙骨憂太、伏黒恵、九十九由基、夏油傑、歌姫、加茂憲紀、メカ丸、パンダ。
それぞれが真剣な表情で、作戦会議のテーブルを囲んでいた。
……いや、真剣なのは一部だけだった。
九十九由基がホワイトボードに「簡易領域」と書く。
「…さて、宿儺の領域に対抗するため、みんなで簡易領域の練習をするわよ。」
伏黒が腕を組みながら頷く。
「簡易領域があれば、宿儺の領域の必中効果を相殺できる。」
乙骨も真剣に頷く。
「僕たち全員が使えれば、戦術の幅が広がるね。」
九十九は指を鳴らした。
「じゃあ実践よ!まずは…パンダ、あんたからやってみなさい!」
パンダの簡易領域
パンダは堂々と腕を広げ、宣言する。
「見よ!これが俺の簡易領域だ!!!」
バサァッ!!!
周囲に現れたのは……大きな温泉 だった。
九十九「…………。」
伏黒「……いや、これは?」
パンダ「簡易領域 『極楽パンダスパ』 !!」
九十九「却下。」
パンダ「えええええええええええ!!!」
次に、メカ丸が手を上げる。
「私の簡易領域は…これだ!」
カシャッ
メカ丸の体が光り、ドローン30機 が宙に展開された。
「簡易領域 『メカ・ウォッチタワー』 。あらゆる攻撃を自動迎撃する!」
加茂「…それ、簡易領域というより、ただの無人防衛システムでは?」
メカ丸「違う!これは術式の応用だ!」
九十九「却下。」
メカ丸「ええええええええ!!!」
歌姫が優雅に立ち上がる。
「私の簡易領域は…これよ!」
シャランッ
綺麗な音が響き渡る。
「簡易領域 『カラオケルーム』 。この領域に入った者は、強制的に歌わなければならない わ!」
乙骨「……え?」
伏黒「……戦闘にどう活かすんですか、それ。」
歌姫「戦いなんて、ノリが大事でしょ!」
九十九「却下。」
歌姫「えええええええええ!!!」
乙骨が静かに立ち上がる。
「……僕の簡易領域は、これ。」
シュンッ
乙骨の周囲に、透明な防壁が展開された。
「簡易領域 『無明結界』 。領域内の相手の術式を一時的に封じる。」
九十九「……うん、それはちゃんとしてるわね。」
乙骨「え?僕は普通にやっただけだけど?」
伏黒「いや、それが普通なんだよ。」
九十九「他の奴らが変すぎただけよ。」
全員がパンダ、メカ丸、歌姫を じっと 見つめる。
3人「「「何でだよ!!!」」」
こうして、乙骨・伏黒・加茂らが実用的な簡易領域を完成させた。
九十九は満足げに頷き、ホワイトボードに書き込む。
「簡易領域訓練、完了」
九十九「さあ、次の課題に進むわよ。」
乙骨「次は…12月8日、宿儺に対抗するための呪具選定 だね。」
九十九「そうよ。決戦まであと18日。私たちは最強の準備をしなきゃならない。」
伏黒「……それにしても、」
伏黒はため息をつきながら、まだ温泉に浸かっているパンダを見た。
伏黒「……こいつの簡易領域だけは、どうにかならなかったのか。」