俺はいつものように死体がたくさん転がっている道を歩く。歩いていくと銀色のもじゃもじゃ髪の少年がいた。俺の足音で気がついたのか、少年はこっちを振り向いた。すると俺の事を睨みつけてきた。えぇ…と思いつつ俺はその少年に近づいた。
少年は口を開き、剣を構えた。
「殺すぞ」
物騒だな、と思いつつ俺も口を開いた。
「そう言わずにさぁ仲良くしようぜ?俺は敵じゃねぇ」
そう言うと、少年は眉を顰め、剣を少し下げた
「俺宮本樹。お前名前は?」
俺が聞くと、少年は、完全に敵じゃないと判断したのか剣をしまった。
「…名前はない。」
少年は別になんともないような顔でそう言った。…親が居ないということか?そう思い俺はこいつに名前をつけることにした。頭を掻きながら考えるとひとつの名前が思いついた。
「坂田。苗字は坂田な。」
少年に指を指しながら言った。すると坂田は、は?という顔をしている。ちなみに、親戚に昔”坂田”という名前の人がいたから坂田にした。結構適当。
「名前だよ、名前。俺が決めてやる。」
少し面倒くさそうに俺が言うと、坂田は目を丸くし少し驚いた顔をした。俺は下の名前を考えた。髪色が銀色なので銀がつく名前にしたい。銀、銀…銀次?いやなんか違うような…銀時…あっ銀時!銀時でいいや。
「銀時!お前今日から坂田銀時な!」
坂田に同じ目線になるように上半身を前に倒しそう言った。すると坂田は目を少し見開いて顔を赤くした。照れた。
まだ顔が赤い坂田は俺を目を見て、逸らして、また見たと思ったらまた逸らした。なんだ?、と不思議に思い、とりあえず頭を撫でてみた。そしたら坂田は嬉しそうに俺の手にぐりぐりと頭を押し付けてきた。坂田はこれをして欲しかったのだろうか、。天パだからもふもふしてる…
「お腹すいた〜。坂田、あそこの家で飯漁るぞ。」
頭を撫でていた手を離し右の方に指を指した。指を指した方には少し古い大きな家があった。行くぞ!と言い、坂田の手首持つと、おう!といい返事が聞こえてきた。そのまま家の方へ向かっていると、坂田が手を繋いできた。ちゃんと可愛いところもあるんだな、と思った。
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