「最近霊少ないな〜。暇やわぁ〜」
らびまるを撫でながら退屈そうに呟く初兎。
「馬鹿!暇で良いだろうが。平和ってことだよ!」
「そうやな、まろの言う通りや。」
俺の言葉に同意するとあにき。
「え〜でも僕も暇過ぎるし〜仕事早く欲しい〜!」
相変わらずほとけは阿呆な事を言っている。祓うのがどれだけ体力使うか分かって言ってんのか、こいつは?
「、あほとけ、、」
「はぁ!?あほじゃないし!」
「まぁ、落ち着きなよイムくん」
「いやいや、初兎ちゃん!これは完全にif君のs」
「?!何、これッ、?」
突如漂い始める体がぴりつくような邪悪な空気。これは悪霊の気配だ。しかも強力な。
「なぁ、これって、」
「普通の悪霊やないな、」
「この強さ、、、七不思議、?」
「この前までは何もなかったのに、」
封印されている悪霊が何故今頃出てき始めたんだ?、、でもこのままじゃいけないことだけは分かる。
「とにかく学校に向かうぞ!」
急ぎ足で学校に向かう。横流れに移り変わってゆく景色。あっという間に旧校舎のプールがある建物まで来た。地面を思い切り蹴り、宙に浮く。
「ッ!」
プールの中の無数の白い手に包まれている桜色の髪をした少年。これは祓うだけじゃあかん。少年を助けに行かな、。
「りうら!あの七不思議はお前が祓え!」
「了解!」
「ほとけ!周りに他の霊が居ないか確認しろ!居たら祓え!」
「分かった。」
「初兎!お前は周りの人が居ないか確認してくれ!」
「了解!」
「アニキ!ほとけと同じで周りに他の霊が居ないか確認して欲しい!」
「分かった!」
「俺はあの少年の救助に行く!皆、任せたで!」
りうらが着地と同時に槍で白い手を切る。攻撃で手が怯んだ隙に少年を引き離す。りうらの赤い霊力が槍に込められていく。赤い霊力を纏った槍を白い手の中心に突き刺す。
『雷鳴!』
雲を引き裂き、雷が水の中に勢い良く落ちた。痙攣する白い手。水の中にゆっくりと波紋が広がる。暫くすると白い手はぱたり倒れ灰になっていった。七不思議を祓ったのを確認して、少年の様子を見る。
「ッ、やばいな、」
顔は青白く、呼吸が出来ていないのかヒュウヒュウと喉を鳴らしていた。
「ちょっと、ごめんな、」
俺はそっと少年の頬を掴み、唇を合わせ息を吹き込んだ。1度口を離し、息を吸った後また唇を合わせ息を吹き込む。どれくらいそれを繰り返しただろうか、
「ゴフッ、、ガハッ、、、」
大量の水を吐き出し、咳き込みながら少年が目を覚ました。
「大丈夫か?意識あるか?」
「、、、、」
声が出せないのかこくこくと首を振る少年。
「無理に起きたらあかんで、今は寝といていいから。」
そう言うと安心したのか目を閉じる少年。俺は運ぶために少年を抱き抱えた。
「軽っ、」
周りを見ると皆役割が終わったようでこちらを見ていた。
「ねぇねぇ、if君その子どうするの?」
そう言いながらほとけは俺の腕の中に居る少年をチラリと見た。
「そうだよ、俺達その子の家知らないよ」
「そやな、でもその様子じゃその子相当疲れてるから休ませなあげな、、」
「でも、その子、、」
「分かってる。そやけど、一宣この子を連れて帰って休ませな、。話はそれからや」
そう言って俺は少年を含めた5人を引き連れ、家路を急いだ。
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コメント
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主さん、これアニメ化できるよ
続き待ってます🎶