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その日から、僕の放課後はとても充実した時間に変わった。シオンもメンバーに選ばれて、ショウタロウさんにダンスを習う。ソンチャンさん、ウンソクさんともたわいない会話はできるようになった。まだまだ照れくさくてたくさんは話せないけど。
ダンスサークルで踊るのと、ホールで少人数で踊るダンス、どっちも楽しい。だけどやっぱり、ウンソクさんと長い時間を過ごせるホールでの練習の方が、好きだ。
練習のあと、みんなそれぞれ帰り始めたから、いつも通り僕も帰ろうとしたらウンソクさんに呼ばれた。
「飯食いに行かない?」
寮に帰れば一応ご飯はある。それはウンソクさんも同じ。もちろんみんながみんな寮でご飯を食べるわけじゃない。
「あ……いき、ます」
「あんまり腹減ってない感じ? ならコンビニでもいい」
言いながら僕の肩を抱く。ものすごく自然に。後輩なんだし、何の気なしにする仕草、特別な意味はないってわかっていても。
僕は、うれしい。少しずつ特別に近づける感じ。
肩を並べて歩く。さっきまでの振りについて口頭で軽く指導を受けつつ、一生懸命に説明してくれるそのきれいな顔、大きな目、つややかな唇。
やっぱかっこいいな、好きな顔だ。いい声だな、ずっと聞いていたい。ぼーっと見つめていたら。
「お前聞いてる?」
肩をグッと抱かれて、顔が近づく。びっくりして首をすくめた。ウンソクさんがはじけるように笑う。
「なんだよ、キスするわけじゃあるまいし」