今日も君はあいつを見ている。
恋する眼差しで。
それは俺には絶対向けないもので。
「そんな事ないって、、。」
楽しそうに談笑している君。
そんな君が憎らしくて、思わず
「おはよ!ないくん!」
と話を遮る様に話しかける。
そうすると、
「りうらがおはよう!今日も元気だね、笑。」
そう言い、頭を優しく撫でてくれる君。
俺はそんな君の顔を見る。
桜色の髪や、宝石の様な瞳。
優しい声や明るい所。
その全てが愛おしくて。
でも、やはり俺を見ている眼差しはあいつに向けているものとは違う。
「!、りうら来たんや、じゃ、また後でな!」
「うん!」
手を振りながら嬉しそうに微笑む君。
俺はそんな君の様子に違和感を抱いた。
「あっ、そういえばりうらに伝えたい事があったんだよね!」
「ん?何?」
「実は俺ね、。」
「まろと付き合う事になったの!」
は、?あいつと、付き合った、?
あまりにも衝撃的過ぎて、
理解が追いつかず、呆然とする。
そんな俺を横目に話し続ける君。
「いや、放課後にまろとたまたま会ったから、勇気を出して告白したの。そしたらOKって言ってくれて、。////」
と言い頬を赤らめる。
「あ、で、でも俺だけの力じゃないよ?これは、
りうらが応援してくれたから付き合えたんだよ!」
と真剣な顔で此方を見る君。
「だから、これからも俺の”友達”でいてね!」
その言葉を聞き、ズキッと心が痛む。
「あ!もうこんな時間!俺、まろと帰る約束してるから!また明日!」
と鞄を持ち、颯爽と去っていく君。
君が去った誰も居ない教室。
俺は力が抜け、思わず
壁にもたれ掛かる。
自然と目から出てくる涙が頬を伝う。
俺は、、、、俺は、、
君の______
『”友達”なんかになりたくないのにっ、。』
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!