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好きな人がいる事って、恋をする事って、最大の青春だとか、一生に一度の運命だとか言われる事が多いけど。
「おーおはよう。」
「あっ、おはようございます!」
この恋を本当に、“青春”と呼んでいいのだろうか。
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「え、好きな人が居るの⁉︎」
「誰誰⁉︎」
「うーん……あんまり細かくは言えないかな……。」
「えー、じゃあ特徴は?どこが好きになったの?」
「……無邪気に笑ったり、素直に感情を出したり、誰にでも平等に優しくて、でも少し、おっちょこちょいで。」
頼れる貴方を、好きになってしまった。
果たしてこれが、皆の知っている恋なのかは、さておき。
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私は知れるなら、色々知りたい。
彼女はいるのか、苦手なものは何なのか、好きな食べ物は何で、嫌いな食べ物はあるのか、好きなタイプはどんななのか、気になる人はいるのか。
全部全部、知ってしまえればいいのに。
今日も隣で、仕事を全うするばかり。
「あの……。」
「ん?」
「……いえ、何でもないです。」
一生貴方の隣に居れる人は幸せなんだろうって、今日も1人、嫌な妄想を駆け巡らせている。