数時間後
どれくらい時間が経っただろうか?出された紅茶は死体のように冷えきっていた
「…らっだぁ」
そう独り言を言う、今の自分はあの頃のように惨めでのろまで何も出来ない自分のようだった
(1人にしないで…)
「ぺいんと…そんなに悲しまないで…」
突然耳元から掠れ、何処か優しい声が耳に響く
「!」
「大丈夫…だから…」
俺は目を閉じて音楽を聞くように力を弱め耳元の…らっだぁの声を聞いていた
「ぺいんと元気してたか?」
「もちろん…」
まるで今も生きているように返事を返す、何気なく懐かしさとともに右目に涙が1粒零れ落ちた
「…また会えるからさ…」
そして狐にでも摘まれただろうか…幻覚だった
コンコン
「!」
「は…い!」
泣いたせいか声が震えていた
「失礼シマス」
「あれっ…緑くん寝たんじゃ…」
「ウン…モウ寝ネルケド」
「ペイントサン…コレ」
そう言い右手から1冊の手帳のような物をだす
「これ…は?」
「ラッティノ日記ダヨ」
「日記?」
「僕モ読ンダコトナイ…」
「どうして…これを?」
「…トニカク読ンデ…」
「アトコノ毛布使ッテ…コノ部屋寒デショ?」
「えっありが…」
「!」
お礼を言いかけると目を虚ろにさせながら亡霊の様に消えていった
(話の途中なんだけど…まっいっか)
再びソファーに腰をかけて毛布を膝に日記を開いた
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コメント
5件
ぬぁ…悲し…mdさん優しいのぉ…rdさんが日記を書くって失礼だけど意外…もう最終話か…待ち待ち _( ˙꒳˙ _ )
少ないですけど次回最終話です