街の人々は、全員
自分の感情を押し殺したような表情を浮かべる
不気味な表情を.
決まった時間に 同じ事を繰り返し、
それぞれ自身が保たなければならない
感情で過ごしている.
皆、自分の”役割り”を努めているだけ.
学校でも、生徒達は 全員
仲良しのフリをしているだけ.
全てが 無表情のクラスメイトは
まるで決まった台本を読むかのように、
いつも 同じ言葉を繰り返している.
Km1|今日も良い天気だね。
Km2|うん、すごく綺麗な空だね。
Km3|課題やってきたか?
表面上だけでは、平和で 整った街だ.
皆、自身が 何者かに
操られて生きている事を知らないから.
“きよやす”
“あやね”
俺が 何度
クラスメイトの名前を呼びかけたって、
皆、光のない冷たい瞳で
こちらを一瞬見るだけで、
すぐに自分のするべき事に取り掛かる.
自分のことに集中しているから、
勿論 周りの事なんて気にかけてない.
だから、”感情がある者”は自由.
だけど
孤独を感じてしまうのは、
どうしてだろう—……
学校からの帰り道
道端で、倒れている鳥を見つけた.
周りの人は 死体を気にせず通り過ぎる中、
俺だけが 鳥の身体を手で包みこむように
持ち上げた.
Mtk|もし生きていたら、
Mtk|ここから飛べたのかな。
Fjsw|今も、お空で飛んでるんじゃないかな
Wki|そーだよ 明るい所でな。
Mtk|涼ちゃん、若井……
俺の周りに感情を持っている者が2人
藤澤 涼架 / ふじさわ りょうか
(18) 高3年生
若井 滉斗 / わかい ひろと
(16) 高1年生
この2人は 周りと違って、
笑顔も怒った顔も、全部 ぜンぶ
ニセモノなんかじゃない.
Wki|なんで周りの奴らは、自分が操られてるって事に気づいてないんだろうな。
Fjsw|ね〜、だけど……
Fjsw|僕達だけ操られてないのも変じゃない?
Mtk|……調べようよ。
Fjsw|えッ、どうしたの。
Mtk|だって、どう考えても可笑しいじゃん
Mtk|こんな…全部が 舞台みたいな世界。
Mtk|俺ら以外 全員 感情無いし、
Mtk|全部 全部、ニセモノじゃん……
Wki|そうだなぁ〜〜
Wki|んじゃあ、3人で謎解きゲームだ!
Fjsw|賛成、何か楽しそう。
Mtk|本気?
Wki|勿論。本気だよ笑
Mtk|死んでも知らねーからな?
Fjsw|自己責任でいこう笑
Wki|わっしゃーーーー!!!
Mtk|わっしゃぁ、笑笑
Fjsw|めっちゃ気合入ってるね笑
コメント
6件
不思議な世界だね、、!