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[ 主人公 視点 ]
「 ひ っ ・・・ !! 」
〝 くは っ 〟
( ビク ッ !!
「 俺を前にして 」
「 いつまで無視するつもりだ? 」
「 俺の存在を ・・・ 」
第 02 話
「 俺の存在を ・・・ 」
「 軽んじているのか? 」
「 め ・・・ 」
「 め っそうもございません! 」
「 陛下にそのような不敬を 」
「 はたらくなど! 」
( ぐ っ
「 ああ っ! 」
( バタン
「 ・・・・・・ 」
” なんてザマよ ・・・ ! ”
” でもすぐに返事できたのは幸いだわ ”
( ス ッ
” ラニエロは極度に退屈を嫌うため ”
” 彼も前ではとにかくキビキビとした ”
” 言動が必須だ ”
” 原作ではたとえ相手がセラフィナでも ”
” 受け答えが遅かったという理由で ”
” キレていた ”
” しかも気に入らない点を ”
” すぐに直さなかったという理由で ”
” 首が飛んだ臣下も数知れない ”
” 「 ですが 」 ”
” 「 しかし 」 ”
” 「 とはいえ 」 ”
” この三つのフレーズは厳禁だ ”
「 顔を上げろ 」
( ギュ ッ ・・・
「 言い訳するチャンスを与えてやろう 」
「 で ・・・ ですから私は ・・・ ! 」
( ぐ っ
「 め ・・・ 」
( サァァ ・・・
「 俺の前で声を張り上げていいとでも? 」
「 私は ・・・ 」
「 目を開けたまま失神する 」
「 病気なんです ・・・ 」
( ヒソ ・・・ ヒソ ・・・
「 オンリ ー 王国からの釣書には 」
「 そんなことひと言も 」
「 書かれていなかったが 」
〝 あ っ 〟
「 そ ・・・ それはですね ・・・ 」
「 そう頻繁ではないというか ・・・ 」
《 ・・・・・
〘 脳みそフル回転中 〙
「 おそらく陛下の存在感に 」
「 圧倒されてしまい ・・・ 」
「 どうしても 」
「 耐えきれなくなったのでは 」
「 ないかと ・・・ 」
「 なるほど ・・・ つまりそなたは 」
( ギュ ッ
「 俺のせいだと言いたいのか? 」
” そりゃそうなるわね! ”
” あぁ ・・・ 失敗したぁ! ”
「 た ・・・ 太陽を見ていたら 」
「 目を開けていられないのと 」
「 同じでございます 」
「 ですがそれを 」
「 太陽のせいだと考える者は 」
「 誰もおりません 」
「 ほう ・・・ では ・・・ 」
” ひぃぃ !! ”
” もういいから許してってば! ”
” 今日の分の瞬発力はもう使い切ったから! ”
” 今度は何を言ってくるつもり !? ”
” でも剣を取り出さないだけ ”
” マシだと思うべき ・・・ ? ”
〘 お助けを ー ! 〙
「 そなたはこの先一生俺の顔を 」
「 見ずに暮らすつもりか? 」
「 失神するから? 」
「 も ・・・ もちろん 」
「 お許しいただけるのであれば喜んで ・・・ 」
( は っ
” え っ ・・・ どっち ? ”
” 一生見ないのを許すのか ”
” それとも見るのを許すのか ・・・ ”
” あぁ っ ”
” 5 秒以内に答えないといけないのに !! ”
” かといって答えを間違えると首が飛ぶし! ”
” ええい! ”
” こうなったらヤケクソだわ ・・・ !! ”
” たぶん ・・・ 見るほうが正解よね? ”
( ス ッ
「 よし 」
「 う っ ! 」
「 一興だったぞ 」
「 うぷ っ 」
「 そなたを選んで正解だったようだ 」
「 退屈しないからな 」
「 うぷぷ っ 」
「 その声は病気のせいか? 」
( ブン ブン ブン
「 うぷ ー っ 」
” 違います !! 安心したからです! ”
「 くだらないプライドなど持たず 」
「 気に入らないと思ったらひれ伏すし 」
「 返事もハキハキと素早くて 」
「 こういう皇后であれば ・・・ 」
「 悪くなかろう 」
( ス ッ
「 俺の気をよくさせた褒美として 」
「 どんな質問にも答えてやろう 」
« そんな褒美 ってある !? »
” どうせ質問が気に入らなければ ”
” またブチ切れるんでしょ! ”
「 け ・・・ 」
「 結婚相手は陛下ご自身が 」
「 お決めになったと伺いましたが ・・・ 」
「 なぜ私を選んでくださ ったのですか? 」
「 ほう ・・・ 」
( ぐ っ
「 面白みのない質問だな 」
「 ありきたりでつまらん 」
「 がっかりだ 」
「 答えてる間に退屈すぎて 」
「 どうにかなってしまうかもな 」
( ゴク ッ
「 俺の慈悲が約束されているとはいえ 」
「 そなたは幸せ者だ 」
( パ ッ
「 俺が結婚すると口にしたら 」
「 国中の貴族とあらゆる国から 」
「 娘どもの肖像画が届いた 」
( ゴホ ッ ゴホ ッ
( コツコツ
「 何枚だったか ・・・ 」
「 とにかく大量だったよ 」
( コツ
( スタ ッ
「 この部屋の壁を埋め尽くすほどに 」
「 俺はその肖像画を全部壁に貼るよう 」
「 指示した 」
「 顔をちゃんと見るため ・・・ 」
「 でしょうか 」
( ゴホ ッ ゴホ ッ
「 顔だと? 」
「 そんなものに興味があるとでも? 」
「 俺は人の顔を識別できない 」
「 誰も彼も同じ顔に見えるからだ 」
” そりゃ この世界では皇帝陛下の尊顔が ”
” 最強なんだから ”
” 他人の顔なんて目に入らないわよね ”
《 皆ジャガイモにしか見えないかも 》
【 ん ・・・ ? 】
” 何あれ ・・・ ”
( ドサ ッ
「 ここに座って短剣を投げた 」
「 そしたらその剣が 」
「 そなたの肖像画の左目に刺さってね 」
「 ハハハ! 」
「 改めて思い返したら 」
「 なかなか愉快な思い出だな 」
( ゾワ ッ
「 退屈すぎてうんぬんと言ったのは 」
「 取り消そう 」
「 だがそなたはまったくもって個性がない 」
「 平凡で退屈なのは同じだ 」
( スタ ッ
「 つまらないから今日はもう休むとするか 」
” いやいや ・・・ ”
” さ っき渡しを選んで正解だ った って ・・・ ”
” こんな皇后なら悪くない って ”
” 言 ってたくせに ・・・ ”
( ピタ ッ
「 ああ 」
「 そういえば 」
「 そなたの名前は何だ? 」
” 皇后の名前 ってなんだ っけ? ”
「 ! 」
「 アン ・・・ 」
「 アンジェリカ・ヴィニアール・ド・
オンロー です 」
「 そなたの両親には 」
「 何と呼ばれていたんだ? 」
「 アンジー です 」
「 そうか 」
「 アンジー 」
( グイ ッ
「 退屈なあまり 」
「 俺に殺されたくなければな 」
「 はい 頑張ります 」
「 頼んだぞ 」
( バタン __
( ドサ ッ
「 は ー ・・・ 」
「 死ぬかと思った ・・・ 」
【 すぐ名前を思い出せてよかったぁ 】
” 実はラニエロが ”
” セラフィナと出会った時の皇后が ”
” 「 アンジェリカ 」かどうかもわからない ”
” 小説には皇后の名前なんて ”
” 出てこなかったから ”
” 実はアンジェリカは結婚後間もなく ”
” 殺されていて ”
” 原作に出てくる皇后は別の人だったりして ”
” それか ”
” 5 番目くらいの皇后とか ”
「 でも一応結婚式の日は 」
「 死なずに済んだから ・・・ 」
「 これで良かったのよね? 」
つづく