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とてもいい作品でした!! おすすめ欄からこんなにもいい作品に出会えるとは! いつ頃の投稿かは存じ上げませんが、良ければ続きを閲覧したいです!
俺の名前は「増植聖司」何処にでもいる平凡な男子高校生だったんだが…。
「%+*☆#・@!」
強面の男が言ってる事を翻訳すると
「お前を処刑する!」だってさ
はぁ〜…
「母さんおはよう」
「あら聖司、おはよう」
歯を磨いて洗顔して、ご飯を食べて、鏡の前でカッコ付けたら準備完了。
「行ってきます」
「気を付けてね、アンタ何時もボーッとしてるんだから!」
「自分が一番分かってるよ」
そう笑いながら会話を終え、今日もまた似たような日々が続くはずだった。
「動いたら息の根を止める」
「ーッッ!」
「喋っても駄目だ、目も動かすな、助けを求めるな、瞬きをするな、息をする」
「出来るか!」
「チェ、もっと乗ってくれよな〜」
こいつは幼馴染の「浅田真人」こんな感じのやつだ。
因みに男だからラノベみたいな展開は無い。
「良い加減にしてくれないと本当に俺の心臓がヤバいんだが」
「この俺が止めるとでも?」
「ハイハイソウデスネー」
「いやん冷たいわね聖司ちゃん、子供の頃はあんなに甘えん坊だったのに…お母さん悲しいわ」
「いつからお前は母親になったんだよ、あと俺の母親は恵美子だけだよ」
「子供を産んだという認識だけは人一倍あると自負している」
…訳が分からない
「てかそろそろ時間ヤバくないか?」
「遅刻になるのは8:00だから聖司は5分後には到着しないとだなぁ」
「到着まで何分で行けると思う?」
「私だと10分は掛かるな、ウケる」
「どつき回したろか?」
「急な関西弁と暴言僕ちんとても怖いアル」
「仕方ない、説教喰らえば終わりだしゆっくり行こう」
「聖司ちゃんのそういう所好きよ」
なんて駄弁りながら信号を渡る時
そんな声が聞こえてきた、そこには青褪めたトラックの運転手と人だかり。
現実にも血を吸うトラックが居たとは驚いたな。
今まであんまり悪いことしてないのに、こんな終わり方って酷いよな。
あれ…?何処だここ、真っ暗だし動けないし寒い。
てか死んだんじゃなかったか?ここは黄泉的なアレなのか?
まぁ思考が出来てる内は大丈夫だろう、自分の事は自分が一番分かっt
「…ゆ……さ…!」
えっ怖い何この声
「おき……さい!」
おきさいって何だよ
「起きてください!」
暗かった場所は鮮やかな色で染まりだす、その眩しさで俺はしかめっ面になる。
「何がどうなってんだよ…」
狼狽して心の声が漏れ出てしまう
「勇者様!!ご無事ですか!?」
「はい?」
「いやー私異世界から死にかけの人を呼んじゃったのかと思いましたよー!」
アッハッハと笑っている少女に腹が立つが、ひとまず混乱を抑えなければ。
「一旦黙ってくれ」
「…」
「……」
「………ップハー!死んでしまいます!」
「誰も息まで止めろとは言ってないから」
「静かにする為です!」
「まぁ良いや、まず君は誰なんだ?それとここは何処なんだ、俺は死んだんじゃなかったのか?」
「いきなり質問で畳み掛けますね!初対面の癖に!」
「よくそのテンションでそんな言葉を投げれるな、あと文章ならびっくりマークが付きそうな喋り方をやめてくれない?」
「取り敢えず自己紹介からですね!人の事聞きたいなら自分から名乗るべきだと思います!」
「無視するし言う事が刺々しいんだわ。一々。良いんだけどさ。」
「俺の名前は増植聖司だ、見た目通りだが男だよ。」
「へーそうなんですね!」
「いやお前も名乗れよ」
「仕方ないですね〜、私の名前はザリア・メリドゥ・マリアです。体重は教えませんよ?」
「それじゃ次の質問ですね!ここは貴方から見ると異世界です!貴方は前世で…轢死したみたいですね!」
「あーやっぱり死んでたんだ」
「今この世界では色々あって勇者もとい死んだ異世界人を召喚してます!ぶっちゃけ皆んな勇者みたいな強さ持ってないんですけどね〜」
「とまぁ簡単に説明するとこんな所でしょう、詳しい事は追々話します!一先ず王様と女王様に報告しに行きましょう!」
「いやまて、理解はしたが納得はしてないぞ」
「知りません!文句はやれって命令してきた上の人達に言ってください!」
「…」
「それにどうせ死んでたんですから生き返った分お得でしょう!分かったなら後ろについて来てくださいね!」
俺は死んだあと、異世界に召喚された。
そして異世界は危機に陥っている為助けが欲しい、だが生きてる奴だと文句を言うだろうから死んだ奴を召喚し、お得感を演出して救って貰う魂胆か。
「おーい!何ボーッとしてやがるんですか?」
「あぁすまん、考え事をしてた。あと口が悪くなってないか?」
「黙りやがれです!もうすぐ到着するんですよ!王様達の部屋に!余計な口叩くと死刑ですよ!」
「はいはい」
とか言ってる内に厳格で作った奴は馬鹿かと思える程大きい扉の前に着いた、ここが王様の部屋か。分かりやすい。
「身分証を見せろ」
扉付近の傭兵が言う
「どうぞです!」
何も無いはずの空中に水色の板の様なものが展開される、その板には色々な情報が書かれていて、まるでゲームに出てくるメニュー画面みたいだ。
「よし、通れ。」
「何時も思うんですけどその口調どうにかなりませんか?」
「…仕事なんだよ」
こいつ誰にでもこんな感じなのか…可哀想だから辞めてやれよ。
「ここからは私語厳禁です!貴方は王様の問いにだけ「敬語」で返答してください!その他は私がやります!おい分かりやがったか?」
「おっおう」
明らかに口が悪くなってる、本性ってやつか。
「失礼致します、異世界から勇者の召喚に成功しました。」
…お前普通に喋れんのかよ
「ほう、そこの男が異世界人か?」
「然様でございます」
「次の人間は強ければ良いが、異世界人よ、其方の名を聞こう」
「あっ俺の名前は増殖聖司です」
「???マスールセージと言ったか?」
「いえ、増殖聖司です」
「マスールセージか、異世界人は皆変わった名前だな」
「…」
まぁ良いや、日本語とは違うんだろうな。
「してセージよ、其方はこの世界の危機を救って貰う為にこの世界に来てもらった。
先ずは能力の測定からさせて貰うぞ、弱くては話にならんからな。ハッハッハ。」
この国の住人は全員毒舌なのか?
「セージ様この魔法陣に手を添えてください」
言われた通り手を添えると、俺は光に包まれた。程なくして光が消えていく。
「…計測終了しました」
また空中に水色の板が出現する
「名前:増殖聖司
年齢:17歳
身長:170
体重:65
性別:男
性自認:男
知能指数:110
性格:お人好し 頑固 気弱
能力:増殖 幻想 」
「増殖に幻想…?聞いた事のない能力だな、それに2つも出る事があるとは。」
「もしかしたら稀に見るユニークスキルかもしれません」
よくわからないが珍しい事が起こっている様だ
「何にしろ鍛錬あるのみだ、能力が強くても戦いの基礎を知らねばならん。セージにはあやつに挑める程度には鍛えて貰うぞ。」
「取り敢えず今日は休んでくれ、こちらも色々あるのでな」
「はい分かりました」
「それではセージ様をお部屋へご案内します」
「はーっ!やっと終わったー!!」
「おっ口調が戻ったな」
「黙りやがれです!こっちは疲れてるんです!」
「ハイハイ」
「そろそろ貴方の部屋に着くです!言っていませんでしたが兵士達と相部屋です!むさ苦しいですが我慢してくださいね!」
「拒否権は」
「無いです!」
「だろうな」
コンコン
「失礼します!今日からこいつじゃ無かったこの異世界人が仲間になります!優しくしやがれください!そんじゃ!」
バタン
「よっよろしくお願いします」
あんにゃろう滅茶苦茶気まずいじゃねぇか
「…よろしく」
「俺の名前は聖司って言います!」
「誰も聞いてねぇよ」
「あっはい…」
何なんだよこっちだって話したくねぇよ!
「ちょっとそんな言い方あんまりじゃ無いですか!」
「いやその、すまん…」
「すみませんセージさん、ここの人達こんな感じですけど根っこから腐っては無いんです。」
そう謝って来たのは可愛い顔をした子だった
「僕の名前はアールド・ライラ・シュアです!今日召喚された異世界人の方ですよね?色々心配事はあると思いますが、僕達が精一杯アシストしますのでご安心ください!」
「ねっ皆さん!」
シーン…
「…おー」
「挨拶も済んだ事ですし、セージさんはこれからどうしますか?休んでも良いですし、王宮内なら散歩できますよ!ご案内しますよ!」
何だこの天使は、この世界の住人は心が氷で作られてるのかと思っていたがこんなに優しい子がいるなんて。この愛くるしい容姿から発せられる暖かい発言の数々、人は愛が無いと生きていけないと言うが俺はまだまだ生きれるみたいだ。
「おーい、セージさん大丈夫ですか?」
「…えっ?」
「今何か考え事をしてる様でしたが…」
「あぁいや、ちょっと感動していただけだよ」
「???」
「よく分かりませんが…セージさんはなんだか面白い方ですね!」
「そっそうかな?」
「まっそんな事はさて置き、今日はどう過ごしましょうか?」
「うーん、少し王宮を見て回りたいんだけど…」
「分かりました!王宮の事なら僕にお任せください、よく王宮内を探検するんです!」
「用意をしてくるのでベットに座って少し待ってて下さいね」
数分後、俺の目の前に居たのは軍服を脱ぎ女の子に見間違える容姿の少年だった。
「シュアくんは男の子…だよね?」
「それ色んな人に言われるんですけどどう言う意味ですか?男ですけど…。」
「いや特に深い意味は無いよ」
「ふーん…、まぁそんな事は置いておいて、早く行きましょう!」
「おー」
「ここが図書館です、ここの世界の知識が無いと思いますから沢山見ていってください。」
「豆知識なんですが、ここの図書館は王宮だけあって国で一番の量なんですよ!無料ですから安心して使えます。」
おぉ、これならこの世界の事がしれそうだ。
召喚した癖に、アイツらはなんの説明も無かったからな。
「こっちは食堂です!僕自身グルメな訳じゃ無いですが、ここは美味しい方だと思いますよ〜!」
「ここは訓練場です、肉弾戦から魔法に銃器テイマー術、他にも色んな訓練を行なってます。」
「こっちには宿舎が〜」
「あっちには広場が〜」
「って気付いたらもう夕方になってる!!ごめんなさい!こんな時間まで付き合わせちゃって…」
「いやいや、ここの事を知りたいって言い出したのは俺だし、とっても楽しかったよ。」
「本当ですか!?よかったです!」
エヘヘと笑っている、本当にアイツらとは正反対だ…。
「今日は休んでまた明日訓練しましょう!」
「あぁ、不安だけど王様に命令されちゃ逆らえないからな」
「アハハっ…」
「とにかく今日は楽しかったよ、おやすみ。」
「お休みなさい!」
今日は疲れた、転生させられるし、みんな性格はキツいし。
疲れ過ぎたのか緊張か、寝たいのに全く寝れないな、どうしたものか。
静かだな…
いやおかしい!幾ら何でも静か過ぎるだろ!
甲高い叫び声が耳をつんざく
「〜ッッ!!」
何の声だ!?周りの奴等はなぜ起きない!?
そう思考を巡らしながら俺は声の元へ走っていった
「ハァッハァッ」
着く頃には息を切らし肩で息をしていた、だが遅かった、そこには無惨にも体を引き裂かれた死体が転がっていた。
「ヒッッ!!!」
声にならない声を出すと同時に、自然と嘔吐してしまっていた。
噎せる鉄の匂い
既に足元まで来ている鮮明な赤色
目は飛び出し
耳や鼻や口から飛び出す体液
脊髄は飛び出ていて
心臓だけ抜かれ
肺や臓物が飛び出て
体はあり得ない方向に曲がっていた
それらを嫌がらせの様に映し出す月光
これで驚かない人間が居るだろうか?
疲れた、反応があったら続き書きます。
処女作だし、語彙力もゼロのキモキモ小説見てくれてありがとうね。