この作品はいかがでしたか?
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shaside.
sha「…………ん……」
目を覚ますと、目の前に見えたのは無機質な白い天井だった。
kn「……!シャークん……!よかった……」
……なんだか……視界がおかしい。
視界の左が、ぼんやりと黒いんだ。
kn「……?シャークん?どうしたの?びっくりした顔して」
sha「視界の左側……何も見えない……」
kn「……それは…………お前がこの間の戦いで撃たれそうになったBroooockを庇って……」
戦い。Broooock。庇った。
そうだ……思い出した……
きっと意識を失って倒れた時、記憶を一時的に失ったんだ。
……今、こんなところにいる場合じゃ……
sha「……Broooockは……無事なのか……!?
Broooockは……どこにいるんだ……!?」
kn「……無事だよ。シャークんが庇ってくれたおかげで。とりあえず落ち着いて。」
kn「……シャークんの左目は、銃で撃たれたから、かなり傷ついてた。でも、傷はどうにか治療できたんだ。」
kn「…………でもね。後遺症が残っちゃったから、もう左目は盲目状態。これからもきっと回復はしないと思う。」
sha「……そんな…………でも、国のために戦えるんだよな……?」
kn「無理はしてほしくないけど、シャークんにその意思があれば。」
sha「よかった……それで、Broooockは?」
kn「……落ち着いて聞いてね。Broooockは、あの戦いの日の夜から、行方不明なんだ。」
kn「あの日からずっと、元気がなかった。きっとシャークんが自分を庇って怪我をしたから、自分のことを責めちゃったんだと思う。」
kn「それで……多分国を出て、どこかで1人、心を落ち着かせてるんじゃないかな……」
そんなことで……オレは、怪我をしたこと、全く後悔してない。
むしろ、Broooockが無事なら、オレはそれで嬉しいのに。
sha「……Broooockは悪くない……オレはBroooockのことが大切だから……」
kn「その気持ちを、Broooockに伝えてあげて。きっと、シャークんからその言葉を聞けたら、Broooockも安心すると思うよ」
sha「……探してくるよ。ありがとう、きんとき」
✧• ───── ✾ ───── •✧
knside.
sha「……探してくるよ。ありがとう、きんとき」
そう言って、シャークんは医務室を出ていった。
ほらね、Broooock。言ったでしょ。
シャークんは、本当にお前のことを大切に思ってる。
だから庇ったし、今、探しに行った。
安心して、シャークんと一緒に国に帰ってきてよ。
俺は医務室から出られないけど、待ってるから。
✧• ───── ✾ ───── •✧
krside.
あの戦いの日の夜から、Broooockが行方不明になった。
あの戦いの後から、なんだか様子がおかしいとは思っていたが……
何があったんだ……?
あの時意識を失ってたシャークんは何か関係あるんだろうか……
kr「……探すか……全く……手のかかるヤツだな……」
✧• ───── ✾ ───── •✧
nkside.
Broooockが行方不明になった。
そう連絡を受けたのは、あの戦いの日の夜のことだった。
戦いの時、シャークんがBroooockを庇って目を撃たれ、左目を失明してしまったこと。
そもそもあの戦いの後から、なんだか様子がおかしかったこと。
きんときから、事情は聞いている。
Broooockは昔から自分を責めちゃうことが多い。
だから今回も、自分のせいでシャークんが怪我をしたから、自分を追い込んで、苦しんでいるのだろう。
でもね、Broooock。シャークんは、お前のことが大切だから、庇ったんだよ。
だから、安心して。
シャークんなら、きっとお前を救ってくれるから。
nk「……国で待ってるから。ちゃんと戻ってきてね」
✧• ───── ✾ ───── •✧
smside.
Brooockが行方不明になったらしい。
詳しい事情は知らないが、戦いで何かあったんだろう。
同じ日にシャークんが左目を失明しているのも、何か関係がありそうだな……
sm「Broooockいないと困るし……探しに行くか……」
✧• ───── ✾ ───── •✧
brside.
br「…………はぁ……」
……シャークん、無事に目覚めたかな。
きっと怒ってるよね。僕のせいで大怪我したって。
でも、シャークんが無事なら、それで……いいや……
もう国には……帰れないかな……
────僕は今、星空が綺麗に見える、少し高い原っぱにいる。
戦いに疲れた時、戦いで仲間が死んじゃって辛くなった時……
全てを忘れるために、ここに来る。
ここにいれば……きっと全て忘れて……楽になれる。
国のことは忘れて、自由に生きようじゃないか。
ごめんね……シャークん、みんな……ずっと……不甲斐ない僕でごめんね……
sha「Broooock!!!」
br「……え……?」
✧• ───── ✾ ───── •✧
shaside.
sha「……はぁ……っ……はぁ……」
クソッ……!!どこ行ったんだよBroooock……!!
もう国の中にはいなそうだな……
sha「……っ……」
まだ快調じゃないのに走り回ったから、足が痛い……
それに、左目が見えないせいで移動しにくい……
sm「あ、シャークん」
sha「スマイル?どうしたんだよ。いつもは外に出ることなんてほぼないのに」
sm「Broooockがいなくなったって聞いたから。探そうと思って。」
sha「へぇ……お前にそんな思いやりの心があったなんてなw」
sm「うるさい……今はとりあえず探すぞ。」
sha「うん……悪いんだけどさ、オレ左目見えないから、オレの左側歩いてくれると助かる」
sm「ん」
よかった……スマイルも一緒に探してくれるなら心強い……!
kr『お前!!今どこにいる!?』
いきなりインカムに飛び込んできたのは、特徴的なきりやんの声。
sha「国の玄関の近くだけど……」
kr『よかった……!俺今、Broooockのこと探してるんだ。さっきスマイルがそっちに向かったのを見たから』
kr『3人で一緒にBroooockを探そう』
sha「……おう……!」
待ってろよ、Broooock。今迎えに行くからな……!!
✧• ───── ✾ ───── •✧
kr「Broooockがいそうな場所、心当たりないのか?」
sha「うーん……心当たり……」
2人でよく行ったあの街のレストラン……?
それとも2人で訓練したい時に行ってた小さな山……?
……分からない……どこにいるんだ……Broooock……
『────僕ね、星空が大好きなんだぁ』
sha「……あっ……!」
sm「何か思い出したか?」
sha「……星空だ……」
kr「星空?」
sha「Broooockは、星空が好きなんだ。この辺で星空が綺麗に見えるところ……」
kr「……前に1回、6人で行ったあの高い原っぱじゃない?」
kr「Broooockが連れて行ってくれたじゃん。確かにあそこは星空が綺麗に見えた」
sha「そこだ……!きりやん、その場所覚えてるか?」
kr「覚えてるよ。行こ」
✧• ───── ✾ ───── •✧
……着いた……
Broooockは……
……いた……!!
sha「Broooock!!!」
br「……え……?」
sha「……やっと……見つけた……」
br「…………シャークん……怒ってないの……?」
sha「怒るわけないだろ?オレは、Broooockのことが大切だから、庇ったんだ。」
sha「Broooockが無事なら、オレはそれでいいんだよ」
br「……シャークん……」
br「……うわぁぁあん!!!ごめんね……!!僕が……もっと……ちゃんと……してれば……っ……」
sha「ちょっ……いきなり抱きつくなって!!」
br「生きてて……よかった……!!」
sha「……Broooock、1つ、約束してくれるか?」
br「うん……!なぁに?」
sha「オレは近接が得意で、国の中でも強い方だっていう自負がある。」
sha「……でも、そんなオレでも、きっと負けそうになることはある。」
sha「そういう時は、Broooockが、オレを助けてよ」
br「うん……!うんっ……!約束するよ!」
sha「じゃあ、国に帰ろう。みんな待ってる」
br「うん……!ありがとう、シャークん」
✧• ───── ✾ ───── •✧
krside.
kr「……俺たち、空気だな」
sm「まぁいいだろ。もう解決したみたいだし」
kr「あ、ホントだ。じゃあ、俺たちは先に帰るか」
sm「ああ」
✧• ───── ✾ ───── •✧
brside.
sha「じゃあ、国に帰ろう。みんな待ってる」
br「うん……!ありがとう、シャークん」
……僕、今すっごく幸せだ。
みんなすごく温かくて……
これからも、WT国のみんなと……シャークんと……
一緒に過ごせますように……
長すぎ。
ハート、コメントお待ちしてます🌟
コメント
2件
いい作品すぎ