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rchkym
学パロ
sr 先生役でちょい出演
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rch side
[ ── い 、 おい 。 ]
肩を何回か叩かれてぼや、とした視界が開ける 。
ゆっくりと顔を上げると、そこには恐ろしい顔の英語教師 。
[ … おはよう 、 よー寝れたか ? ]
[ 随分と長い時間の睡眠でしたねえ 。 ]
[ ノートは ? ]
英語教師の白井 、 そいつが指さした俺の机は英語の用意はおろか 、 ペンケースさえ出していない 。
[ お前 、 ほんまに授業受ける気あんの ? ]
ジト目でこちらを見ながら軽くお説教 。
「 … さーせんさーせん 、 」
一応謝っておく 。
[ … 隣の奴にノート見せてもらえよ 。 ]
[ キャメ 、 りぃちょにノート見せたってな 。 ]
白井の目線の先を辿ると 、
俺よりかは制服もちゃんと着ていて 、 でもかと言って真面目でもチャラすぎる訳でもない 、
優等生っぽいキャメロンくん 。
『 あぁ 、 分かりました 〜 、 』
そう言ってキャメロンくんはちら 、と俺の方を見て 、
『 はい 、 ノート 。 』
そう言って微笑みながら手渡してくる 。
「 … あ〜 、 せんきゅ 、 」
一応受け取って 。
暫くは貸してもらったノートを使って写していたのだが 、
「 … ふわあ 、 」
またもや眠気が再来し 、 それに俺は耐えきれず 、
再び五分前を繰り返すかのように同じように机に突っ伏してしまった 。
『 りぃちょくん 、 』
キャメロンくんの声が聞こえ 、 再びゆっくりと瞼を持ち上げる 。
「 … なあに〜 、 」
『 白井先生 、 こわ〜い顔でりぃちょくんの事見てるよ 、 笑 』
そう言って楽しそうににやにやする 。
… 性格悪いんじゃねえのこいつ 。
「 … ふ 、 笑 」
『 いや 、 何笑ってんだよ 笑 』
「 なんか意外と性格悪いんだなって 笑 」
『 … え 、 失礼すぎん ?? 笑 』
[ … おい 、 そこうるさいぞ 。 ]
「 うげ 、 白井 … 。 」
「 あいつ俺の事ばっか言ってくるんだよ 、 」
「 俺の事好きなんじゃね ? 」
『 はは 、 そうかもね 、 笑 』
[ … いい加減にせーよ 、 お前ら 。 ]
[ … 今日の放課後 、 俺の仕事手伝いに職員室来いよ 。 ]
[ … 分かったな ? ]
『 … え 、 』
「 … はあ 、 ?? 」
いやいや 、 意味が分からん 。
俺ら以外にもこそこそこうやって喋ってる奴ら居るのに 、 !?
なんでだよ 、 ほんとに俺の事好きじゃん 。
『 … まあ 、 いっか 。 笑 』
「 は ? 」
「 行かねえよ 、 ダルすぎるし 。 」
「 … え 、 キャメロンくん 行くの ? 」
『 行こっかな 〜 笑 』
『 暇つぶしにもなるし ? 笑 』
「 … え 、 変な奴 。 」
『 … りぃちょくんには言われたくないかなあ 、 笑 』
「 いや 、 それどういう意味だよ 。 」
『 … 冗談冗談 笑 』
放課後 、 俺はキャメロンくんと横並びで職員室へ向かう廊下を歩いていた 。
「 あ〜 、 めんどくせー 。 」
「 なあんで俺らがこんなこと … 」
『 … まあ元はと言えばりぃちょくんのせいなんだけどね 。 』
「 俺のせいかよ 、 」
『 だってそうでしょ ? 笑 』
“ はいはい 、 俺のせいですよ〜 。 ”
なんて言いながらいつの間にやら着いていた職員室のドアをがらりと開けて白井を呼ぶ 。
『 白井先生居ますか ー 。 』
[ おうおう 、 よー来たな 。 ]
「 早く帰らせろよー 。 」
[ まあ 、 それはお前ら次第やけどな 。 ]
そう言いながら白井は大量のプリントの束を俺達の目の前に置く 。
[ これ 、 二人でまとめていって 。 ]
にこにこしながらそう言う白井はとても憎たらしかった 。
ぱちん 、 ぱちん 、 とホッチキスの音が静かな図書室に響き渡る 。
正直言って気まずい 、 会話も無いし話す事もそんなに無かったし 。
ちら 、とキャメロンくんの方を見る 。
その姿は 、 後ろの窓から見える夕日の光がキャメロンくんの周りを照らしていて 。
伏し目で作業をしているキャメロンくんにとても映えていた 。
ぼーっとそっちの方向を見ていると 、 突然キャメロンくんが手を止めて俺と目を合わせてきた 。
『 りぃちょくん 、 手止まってるよ 笑 』
「 … え ? あぁ 、 ごめ 、 」
『 … 俺に見惚れちゃってた ? 笑 』
キャメロンくんは冗談のつもりで言ったのかもしれない 。
でも何故かその時の俺にはいつも友達にしているように軽く流す 、 ということが出来なかった 。
「 … え 、 」
『 … え ? 』
『 … ず 、 図星 、、 ? 』
「 … なわけ 、 無いじゃんねえ 、 ? 」
目を泳がせ 、 ふい 、 と目を横へと逸らしながらそう言う 。
きっと今の俺には説得力なんて一欠片も無いだろう 。
『 … ふーん 笑 』
そう言ってキャメロンくんはまた作業を再開する 。
また 図書室に響き渡るホッチキスの音 。
── ずっと 鳴り止まないでいてほしい 、 なんて思うのは我儘なのかな 。
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