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主人公:工藤 くるみ(くどう くるみ)
思いやりがあり、周囲のために尽力するタイプ。恋愛には積極的。感じたことはすぐ言っちゃう。
先輩:広瀬 海斗(ひろせ かいと)
表情に出にくいタイプで、常にクール。
恋愛経験ゼロ。距離感つかめず……?!
中学に入学して、まだ緊張しながらも、わたし、工藤くるみは学校生活を楽しんでいた。新しいクラスメート、新しい先生、そして新しい学校……。ちょっとドキドキすることもあったけど、毎日がワクワクでいっぱいだった。
ある日の放課後、廊下を歩いていたら、急に誰かとぶつかってしまった。
「あっ!」
と声を出す暇もなく、相手の手に持っていた本やノートが床に散らばった。慌てて、わたしはその人のものを拾い始めた。
「ご、ごめんなさい!」と必死で謝りながら、必死に手を伸ばす。でも、相手の人は無言で、こっちを見ているだけ。
「これ、あ、どうぞ!」
わたしがその人のものをすべて拾い終わると、ようやく相手が「ふん」と一言だけ吐き捨てるように言って、何も言わずにその場を去っていった。
「あれ…?」
あまりにも無視された感じに、私はしばらくその場で固まってしまった。あんなに親切にしてあげたのに、なんだか急に冷たくされてしまったような気がして、ちょっとショックだった。は…?
その人の顔がとても印象的で、どこか少し大人っぽい雰囲気を持っていたから、先輩?
あの人、誰だったんだろう?
名前も聞けなかったし、まだ1年生の私は、どこかで会ったことがあるわけでもなかった。
その後、名前を知ることができることはなくて、どうしてもその人をもう一度見かけることができなかった。
あれ以来、わたしの心の中でその人のことが引っかかって、気になる存在になったんだ。
でも、どうしてあんなに無視されたんだろう? もしかして、わたしのこと、嫌いだったのかな?
はじめましての人をぶつかっただけで嫌いになる?うーん。謎…。謎だぁ…。