「疲れるなー、、」
声と共にコツコツと足音が暗い監獄に響き渡る。チャリッと指で鍵の束を回す。此処は凶悪な囚人のみが集められたと言う監獄だ。其処に配属された俺達は幸なのか不幸なのか。
「ぎゃああああああああッ!!!」
突如、大きな悲鳴と共に鞭の弾ける乾いた音がした。音がした方へ行くと桜色の髪に鞭を持った看守と傷だらけの囚人がしゃがみ込んでいた。余程強く打ったのか、看守が持つ鞭からは少しばかり血が滴っている。看守は酷く怯えている囚人の顔を見て歪んだ顔で笑っている。
「ないくん、またしてるの?」
俺は知り合いである看守に声をかける。
「!りうら、」
驚いた様な顔で此方を見るないくん。長い睫毛にふわふわの柔らかい髪。とても先程まで鞭を振るっていたとは思えない程美しい顔立ち。
「後、返り血顔に付いてるよ」
綺麗な顔に付いている汚い血を指で拭う。
「マジ!?ありがとー!!流石、俺の弟!!」
ぱぁ、と顔を明るくさせ、微笑むないくん。
「、俺、ないくんの弟じゃ無いけど、」
「えー、俺からしたらもうりうらの事は弟だと思ってるんだけどなぁ、」
年下ってだけで弟認識するのか。まぁ、長い間世話してもらったのは本当だけど。
「、、何しとるん?」
後ろから空気がピリつく程の圧がかかった低い声が聞こえる。
「まろ、圧かかり過ぎ。空気揺らいでる」
青髪の高身長に長い杖を持った看守に注意を促す。
「あぁ、ごめんごめん笑。さっきまで調教してたから圧が抜けんくてさ、」
苦笑いしながら謝るまろ。
「それにしても、此処本当に凶悪な囚人しか居ないんだよね?弱過ぎるんだけど」
ないくんが心底つまらない、という風に溜息を吐く。
「まぁ、まぁ落ちつけよ。今日からが本命なんやから」
まろがないくんを宥めるように優しく声をかける。
「そうだよ。俺達の本命は今日から担当する囚人でしょ?」
そう、俺達が今日から担当する囚人は凶悪な囚人のみが集められたこの監獄でもっとも強いとされる3人だ。今まで調教してきた囚人達の何が違うのだろうか?楽しみだ。
「楽しみー、今回の囚人君どんな声で鳴いてくれるのかなー笑?」
先程と同じく歪んだ顔で笑うないくんの笑顔に鳥肌が立つ。性格終わってんな、。
まぁ、俺も言えた事じゃないけど。
「じゃあ、行こっか」
俺は足音を響かせながら、ないくんとまろを引き連れ囚人の元へ向かった。
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コメント
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あーーーッ"ちょっと待って待って好きすぎるってばッ!😭えもうなんかなんだろ…、最後の終わり方桃くんちょー絶かっこいいですッ😭😭💕 はい、続きを待ってます(?)