『HOPETALE』
その地下世界では、アズリエルが希望を抱き続けている世界。
アズリエルが目にしたものとは_
20XX年○月×日
地上には、さきという女の子がいた。
平凡な日常を過ごし、笑顔がチャーミングポイントの子で、学校では人気者だった。
ある日、学校の帰り道に友達と話していると、
友達「ねぇさき、知ってる?」
さき「何?」
友達「ここら辺の路地裏に、たまになんだけど、人間ではない誰かが「たすけて」っていう声が聞こえてくるんだって」
さき「えぇ〜怖ぁい!」
友達「だけど、誰も助けに行かないっていう」
さき「まぁでもこっちに誘き寄せてどうのこうのされたりとか、それとも本当に助けを求めているのか分かんないもんね」
友達「そーだね。。。」
この時さきは、そこには幽霊しかいないだろうと思っていた。
だが、友達と分かれ道でさよならをした後、家の隣の路地裏に、何かいた。
???「……..たすけて…..たすけて…….」
さき「(○○が言ってたやつってこれのこと!?えぇ助けに行こうかな….いやでも怖いし…..)」
???「……..誰かいるの?」
さき「!?」
???「人間?いるの?」
さきは口を固く閉ざすしかなかったが、ついに目が合ってしまった。
そこには、綺麗な緑色の目をして、緑色の服を着た動物?のようなものがそこにはいた。
???「ねぇ、話を聞いてくれる?」
さき「………..何?」
???「僕がいる世界で、虐殺が起こり続けているんだ」
さき「ぎゃくさつ…?」
???「虐殺はいわゆる「殺し」のこと。それが何回も何回もループされて、僕は散々死骸を見てきた。」
さき「……それで?」
???「だから、助けて欲しいんだ。この虐殺を止めて欲しい。」
さき「…そんなの無理だよ。。だって自分が殺されたら怖いし、死んじゃったら…..」
???「大丈夫。君の『ケツイ』が固ければ、何回でもリスタートできる。」
さき「ケツイ?」
???「そう。どんなことでも、君が決意を固く持っていれば、ある所でまたリスタートできる世界なんだ」
さき「でも…..」
???「大丈夫。君には何故か、優しい心がある」
さき「….君は?私を殺さない動物なの?」
???「あぁ….動物っちゃ動物だけど僕は「モンスター」の一種で、名前は「アズリエル」。君の味方だ。」
さき「…..本当に死なないんだよね?」
アズリエル「大丈夫」
さき「分かった。モンスターの世界でも役に立ちたい」
アズリエル「そのいきだ。」
さき「(モンスターと、友達になれるかな…?)」
そう言って、アズリエルとさきは、路地裏を進んでいった。
_気がつくとさきは、山奥にいた。
どうやら眠っていたようだ。
アズリエルは笑顔でこっちを見て、話しかけた。
アズリエル「下を見てごらん」
そう言われてさきは下を見てみる途中、何か大きい穴が空いていた。
さき「もしかして….地下?」
アズリエル「そう。この穴に落ちると、僕の世界になる。二度と戻ってこれないとされているけれど僕の力を使って戻ることができるから安心して」
さき「そう….」
アズリエル「…..心の準備、できた?」
さき「…うん!」
アズリエル「さぁ、落ちるよ!HOPETALEの世界へ!!」
さき「きゃあああ!!!」
アズリエルとさきは、大きい穴に落ちていき、HOPETALEの世界へ行った。
『HOPETALE』
第0話 アズリエルとさき 終
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