霧島の体が風のように消えた。
「チッ……!」
ライアはすぐに反応し、後へ跳ぶ。しかし、すでに遅かった。
ガブッ!
「……ぐぅっ!!」
霧島の狼の牙が食い込む。
「テメェ、ちょこまかと……!」
ライアはナイフを振り下ろそうとするが、その瞬間、霧島の体が霧のように消えた。
「――『蜃気楼狐』」
霧が揺らぎ、霧島の姿が四方に増える。
「クローンか……?」
ライアは慎重に観察するが、霧島たちは動き回る。
「違うな……これ、全部本物みてぇな気がする。」
「お、察しがいいじゃねぇか。」
一斉に声が響く。
「面倒くせぇな。」
ライアは舌打ちし、ポケットから小型の爆薬を取り出した。
「だったら全部まとめて吹っ飛ばす。」
ピッ
起爆スイッチを押すと、ライアの周囲に強烈な爆風が発生した。
ドゴォォォォン!!
瓦礫と煙が舞い上がる。
「……終わったか?」
ライアが煙の中で目を細める。
その時――。
「――いや、まだだ。」
煙の中から、獰猛な咆哮が響いた。
「なっ――」
風が唸る。
煙が切り裂かれ、そこに現れたのは――巨大な獅子。
「『獅子王』――こいつで終わりだ、ライア。」
霧島が静かに呟くと、ライアの顔に初めて焦りの色が浮かんだ。
「マズいな、こりゃ……。」
_______百獣の王、現る________
コメント
2件
カミカミカミカミカミカチカミカミカミカ 食えるぞこれは
今回も神ってましたぁぁ!!! すげえ!!押してる、、、!?うちのライアたんをっ、、!!!!✨(?? さてどう巻き返すか、、それとも一旦引くか、、でへへ楽しみだぁ!!!!!(((