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放課後、私はいつものように湊と一緒に帰ることになった。前から気になっていたけど、最近の湊の態度は本当にわからない。最初はあんなに冷たかったのに、今では、なぜか私のことを気にかけてくれているように感じる。でも、それが本心かどうか、正直わからなかった。
今日は学校の帰り道、湊が何も言わずに歩いている。ただ、少し早足で、私の横にぴったりとついてくる。
「湊、どうしたの?」私は少し勇気を出して、声をかけてみた。
湊はちょっと驚いたように私を見たが、その後すぐに無表情に戻った。「別に。なんでもない。」
「なんでもないって…」私は口を開けかけたけど、何も言わずに歩くことにした。どうして湊はこんなにも態度が変わったのか、その理由が全くわからない。
しばらく無言で歩いていると、湊が急に立ち止まり、私の方を振り返った。あまりにも唐突だったので、私は驚いて足を止める。
「なによ?」私は少しイライラしながら問いかける。
湊は私の顔をじっと見つめた。今までにない真剣な目で、私を見ている。その目を見て、なんだか胸がドキッとした。
「お前、気づいてるか?」湊の声はいつもより低くて、少しだけ遠くから聞こえる。
「気づいてるって…?」私は混乱しながらも、湊に答えた。
「俺のこと。」湊は静かに言った。
その言葉に、私は心臓が止まりそうになった。湊が何を言いたいのか、どうしても理解できなかった。でも、湊の目線に引き寄せられ、何も言えずにその場に立ち尽くしてしまう。
「わからない…」私はそのままぼそっと言った。心の中では、湊が何を考えているのか、それが分からなくて仕方なかった。
「やっぱり…」湊は少し冷たい笑みを浮かべた。あの毒舌を言い放つ湊がまた戻ってきたような気がした。
「お前、何もわかってないな。そんなもんだろ?」湊は軽く肩をすくめ、また歩き出す。
私はその言葉に、胸が痛くなった。確かに、湊の気持ちが全然わからない。彼がどんな思いを抱えているのか、私には想像もつかない。
その後、私たちはまた無言で歩き続けた。私の中で、湊の言葉がぐるぐると回り続けていた。
湊の態度に振り回されて、私の気持ちはますます複雑になっていった。あの一言が、私の心に深く刺さった。
「湊…」と、私は小さく呟く。
その時、湊が振り返りもせずに、冷たく言った。「お前がどう思おうが、俺の勝手だろ。」
その言葉に、また胸が苦しくなった。彼は一体、私のことをどう思っているんだろう?私の気持ちを理解してくれているのか、それともただの冗談なのか。
湊の気持ちが全くわからない。けれど、私はその言葉が気になって仕方なかった。