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月曜日。
四人で食卓を囲み朝食を食べる場面をスマホのタイマー機能で撮影し、画像を送信してもらった。手前に大智君のご両親、奥に大智君と私という構図だから、誰が主役か分かりづらいけど、これはこれでいいのかもしれない。
だいじなのはみんなが幸せかどうか。それ以外のことは基本的にどうでもいい。
大智君は月曜から金曜まで大学に行くけど、月曜と金曜だけは講義が午前中のみ。だからその曜日だけは午後から五時間スーパーのバイトを入れている。
私は朝からスーパーでバイト。朝、事務所に行き、今週木曜日まででバイトを辞めたいと申し出た。事務員に呼ばれ、店長の橋本凛が飛んできた。
「詩音さん、急にバイト辞めたいってどういうこと? 職場に何か不満でもあるの?」
不満があるかと聞かれてしまった。むしろ、なんで不満がないことが前提になってるのか問いただしたい。面倒だからやめときますけどね。
「実は婚約者がいたんですけど、急に彼の実家に住むことが決まって、これからは外で働かないで彼を支えることに専念することになったんです」
「つまり結婚して専業主婦になるということ?」
「入籍はまだですけど、近いうちには」
「詩音さん、おめでとう! クールビューティーな詩音さんをゲットした彼はさぞや優秀なビジネスマンかなんかなんでしょうね」
「まあ、そんなとこです」
好きでもない相手との受け答えにいい加減飽きてきて、回答も適当になった。そのせいであとで大変なことになるとは、そのときは思いもしなかった。
午後になって大智君も売り場に現れた。そういえば大智君はバイトをどうするんだろう? 試験を受けない私がバイトを辞めて、試験を受ける大智君がバイトを続けるのも変な話だ。
それにしても、セックスした相手が同じ職場にいるというのはなんだかシュールだ。世界中の職場恋愛してる人たちは気にならないのだろうか? 私には無理だ。
どうしてもチラチラと大智君を見てしまう。彼が成長したのか、それとも好きになったせいで美化されて見えるだけなのか、ほとんど失敗がない。客とのやり取りも完璧だ。
童貞でなくなって自分に自信を持てるようになったからだろうか? もしそうなら私もちょっとは役に立てたということだから鼻が高い。私とセックスしたおかげだよって、みんなに言いふらすことができないのが残念だ。
大智君も私も勤務は夕方六時まで。沙羅さんも誘ってどこかで食事して、婚約と同棲の報告をしたいな。もちろん私たちのおごりで。
勤務中ずっとお花畑にいる気分だった。当然失敗も多い。これから始まる大智君との同棲生活を思い浮かべては、だらしなく笑みがこぼれた。店長にクールビューティーと形容されたけど、〈クール〉も〈ビューティー〉も私の中のどこにもなかった。
そんな状態でもなんとか勤務を終えて、休憩室で自販機のコーヒーを飲んでいると、沙羅さんが入ってきた。なぜか顔がすごく怒っている。また莉子ちゃんとケンカでもしたのだろうか? いや沙羅さんのことだから、とうとう店長とやり合ったのかもしれない。
「話があるんだけどさ」
「私も沙羅さんに話があるんだ」
「それならさっき売り場でみんなが話してるのを聞いた。婚約者の実家に住むことになって、仕事も辞めるんだって?」
「う、うん。沙羅さんにも今まで本当にお世話になって……」
いきなり靴底で腹を蹴られて、尻もちをついた。今まで誰かに平手打ちやグーで殴られたことさえないのに、本気で腹を蹴られた。私は呆然と仁王立ちする沙羅さんを見上げるしかなかった。
「舐めてるの?」
「え?」
「婚約者がいるなら、なんで三日前、大智君とつきあうって言ったわけ? あたしはいいけどさ、どれだけ大智君を傷つけることしたか分かってないの?」
沙羅さんの怒鳴り声が響き渡り、何事かと従業員がわらわらと休憩室に集まってきた。高校の授業が終わってからの勤務の莉子ちゃんの顔も見える。
「あんたさ、身のほど知らずにもほどがあるんじゃないの? 七年前に当時の男にひどい目に遭わされて、大学も辞めたんだっけ? 高校中退のあたしがいうのもなんだけど、大学中退って要は高卒じゃん? それから七年間アルバイトして食いつないできただけで、それってただ時間を無駄にしただけだよね? 今、二十七歳? 学歴もなければまともな職歴もない。今まで結婚してくれる相手もいなかったあんたが、国立大学の学生でまだ二十二歳の大智君より偉いと思ってるわけ?」
「思ってない……」
「じゃあ、なんでこんなひどいことできるの? 昨日はあんた休みだったけど、恋愛はうまく言ってる? って大智君に聞いたら顔を赤くしてうれしそうにニコニコしてた。あんたなんてクズだ! 頭空っぽの馬鹿女子高生の莉子以下のクズだ! あたしはもう大智君に合わせる顔がない!」
「なんで関係ないあたしがディスられてるの?」
莉子ちゃんの嘆きはもっともだけど、今はあなたを助ける余裕なんてない。
沙羅さんの回し蹴りが飛んできて、私の顔面を直撃した。鼻血がつうっと滴り落ちていく。蹴り慣れてるなと思った。いつか莉子ちゃんが、沙羅さんって元ヤンだったみたいですよとヒソヒソ話してたことがあったけど、本当かもしれないなと思った。
でも、七年前、こんなふうに私を本気で怒ってくれる人がいたら、手遅れになる前に目を覚ますことができたかもしれないな……。そう思うと、沙羅さんの暴力が過去の罪に対する罰のように思えて、抵抗する気持ちなど心の中にまったく生じなかった。
「婚約者は年収何千万のエリートビジネスマン? 見栄張ってんじゃねえよ! そんなすごい男があんたみたいな年増の底辺女を選ぶわけねえだろ? ほんとは全然稼ぎのない男なんだろ? 正直に言ってみろよ!」
年収何千万というのはどこから湧いた話なんだろう? 噂って怖いなと改めて思った。
「ほんとはまだ学生でアルバイトしかしてません」
「やっぱりね。この見栄っ張りの嘘つきが!」
沙羅さんはそばにあったパイプ椅子の脚の部分を持って思いきり振り上げた。あれを私の上に振り下ろしたら頭が割れるかもしれない。いや、本気で頭を割る気だったようで、
「死ね!」
と叫んで丸椅子を振り下ろした。狭い休憩室に十人くらい集まっていたけど、みな沙羅さんの気迫に圧倒されて誰も助けに入らない。私は目を閉じて衝撃に備えることしかできなかった――
でもいつまでたっても衝撃は来なかった。
「放せよ!」
「放しません」
頭上で言い合いが始まった。目を開けると、丸椅子は私の頭の真上に浮かんで静止していた。丸椅子の座面の方を両手でがっしりつかんでいたのは大智君だった。
「こいつ、あんたの心を弄んでたんだぜ! 実は婚約者がいたんだってよ! どんな男か知らねえけどさ!」
「僕、詩音さんの婚約者が誰か知ってますよ」
「どういうこと? で、誰なんだよ、そのふざけた男は!」
「僕ですけど、それが何か?」
休憩室で大暴れした件で、沙羅さんは始末書を書かされた。私は病院に行くように店長に言われたけど、お腹と顔を蹴られて鼻血を出しただけで、頭を打ったわけではないので大丈夫ですと断った。
沙羅さんのご主人がマスターを務めるバーにまた来た。ちなみにお店の名前は〈こもれび〉。まだ鼻血は完全には止まってないけど、確かに店名のように優しい気持ちになれるから、ここに来たのは正解だと思えた。
大智君を真ん中にして、沙羅さんと三人でカウンターに並んで座る。
今夜も、というか私たちはこれからいつ来ても飲食代は全部沙羅さんのおごりでいいと言われた。私に暴力を振るったおわびの気持ちということだった。今日だけは私たちの婚約祝いということでおごってもらうけど、次からはもちろんお金を払うつもりだ。
沙羅さんにはさんざん謝られた。タクシーでここに来る途中、スポーツ用品店の前を通りかかったときは、金属バット買ってくるから好きなだけ殴ってくれとまで言われた。
「本当にごめん。恥ずかしいこと話すけどさ、あたし高校の頃、違法じゃないけど取り締まりの対象にはなってるようなヤバいドラッグにはまっててさ、それは雅博さんのおかげでなんとかやめることができた。でもそのときの後遺症か分からないけど、ときどき自分の感情をコントロールできなくなることがあるんだ」
さらっと言ってるけど、さらっと言う内容でもない気がするんですけど……
雅博さんとはお店のマスター、つまり沙羅さんのご主人のこと。沙羅さんが二十歳も年上のバツイチで子どももいる男性と結婚した理由の一端が見えたような気がした。
「沙羅さん、私はね、今日沙羅さんに痛い目に遭わされて本当によかったと思ってるよ」
「どういうこと?」
「大智君と私じゃ全然釣り合ってないってのは私自身が一番よく分かってるんだ。私、初めて大智君に抱かれたあと泣いたんだよ。捨てられるのが怖いって言って。でもだんだんそういう気持ちを忘れて、大智君に不満を持ったりケンカしたりするようになるかもしれない。そういうときは今日沙羅さんに蹴られた痛みを思い出すことにするよ。あんたなんて、〈身のほど知らずにもほどがある〉〈年増の底辺女〉でしかないんだ。調子に乗るな。大智君だけを信じて、大智君だけを愛し抜くんだって、鏡の中の自分に言い聞かせるよ」
「暴力ばかりでなく失礼なこともたくさん言って本当にごめん。知らなかったんだ。三日前にあたしが二人を結びつける前から、もう二人がつきあってて婚約までしてたなんて。それならそうと言ってくれればよかったのに」
「なんのこと? 私たちは、つきあいなよって沙羅さんに言われてからつきあいだしたんだけど」
「婚約して大智君の実家に同居が決まる、なんて流れがたった三日でとんとん拍子に進むものなの? 大智君の両親も認めてるってことだよね」
「夜に外出する大智君を心配して、大智君の両親が車であとをつけて私のうちまで来てね。あとで私にだけ謝られた」
「謝る? 何を?」
「大智君が悪い人に呼び出されてまたいじめられてるんじゃないかって心配して、私の部屋の窓を開けて、見ちゃったんだって」
「なるほど。それで二人がずっと前からつきあってるんだって大智君の両親は思い込んだわけか」
「だから昨日の朝、大智君は両親のいる前で私にプロポーズしたけど、両親は一言も口を挟まなかった。私は自分が若くも清楚でもないことを話したけど、同居はお母さんから提案された。お母さんは入籍してもいいとまで言ってくれた」
「つきあって三日で婚約とかありえないって思ったけど、そう言われてみると違和感ないな」
沙羅さんは納得してくれたけど、代わりに大智君が怪訝な顔をしている。
「話は戻るけど、僕の両親は詩音さんの部屋で何を見たんですか?」
そこか? どうも大智君は空気や行間を読むのが苦手なようだ。かつてひどくいじめられていたそうだけど、そういうこともいじめの原因になったのかもしれない。
もちろん、そんなことが誰かをいじめていい理由にならないのは当然だけど、何しろ子どもというのは残酷な生き物だ。
都合のいい標的を見つけてみんなでいじめることで、一人一人のストレス解消と集団の結束を同時に実現することができる。
そのときハッと気づいた。そのいじめの説明の語句を二つ入れ替えただけで、それはかつての私が十二人の男たちにされたことと同じになることに。
都合のいい標的を見つけてみんなで〈セックスする〉ことで、一人一人の〈性欲〉解消と集団の結束を同時に実現することができる。
かつて大智君も私も、悪意にまみれた集団の中の惨めな犠牲者だった。現在は平和に暮らせているといっても、大智君は自殺未遂するまでに追い込まれ、私は大学を退学し遠く離れた街に逃げ出さざるをえなかった。
私は今でもときどき当時を思い出しては、心が張り裂けそうになる。大智君、君は過酷な過去を乗り越えられたの? それとも私のように、今も消せない過去に囚われて生きているの?
「詩音さん」
大智君に呼びかけられて現実に引き戻された。
「僕は男だからいいけど、僕の不注意で詩音さんの裸をうちの両親に見られることになってすいません」
君の両親が私の部屋で何を見たのか、の答えは沙羅さんに教えてもらったらしい。いちいち顔を真っ赤にしてそれを言うところが、純情な大智君らしくてまたさらに好きになった。
「私たちの交際を認めてもらえたのはそれを見られたおかげ、というのもあるかもしれないから、もうそのことはいいよ。気にもしてない。でも、男だから見られてもいい、とは言ってほしくないな。大智君だって自分の裸を私以外の人に見られたらダメなんだからね!」
もちろんだよと即答されると思ったのに、大智君はうつむいて黙りこくってしまった。
「ごめん。僕は自分の裸をたぶん百人以上の人に見られてる」
「まさか。だって君の初体験の相手は私じゃん!」
「小学生の頃から面白半分に裸にされるようになって、中学生になるとみんなの前でオナニーまでさせられるようになった。女子を大勢連れてきて、その中でやれって強制されることもあった……」
「それは大智君が悪いんじゃないじゃん!」
君は私と同じで過酷で惨めな過去からまだ全然抜け出せていなかった。私が大智君の話を遮ったのはそれを沙羅さんには聞かせたくなかったから。君の悲しみや苦しみを分かち合うのは恋人である私だけの使命だと信じているからだ。
「私は自分が経験した惨めな過去をほとんど君に打ち明けていない。話さなきゃって思うけど、まだそうする勇気が出ないんだ。だから君のつらかった過去を全部話してほしいとは私からは言えない。だけど君がそれを話すことで少しでも傷が癒やされるなら、何時間かかっても心を傾けて私は聞くよ」
子どものように泣き出した大智君を抱きしめる。私と同じように、君はもう一人じゃない。気が遠くなるほどの分厚い氷を、二人で少しずつ溶かしていくしかないんだ。
大学では最新教育研究会というサークルに所属していた。アカデミックなサークル名だけど、実態は教採(教員採用試験)に向けての勉強会サークルだった。七年前、当時私は二年生、教採受験は二年後でそれほど焦る必要はなかったけれど、受験勉強に励む大勢の仲間たちの中に身を置くことで、勉強を頑張り絶対教師になるんだというモチベーションを高めることを目的に、月曜と木曜の週二日は夜七時までのサークル活動に必ず参加していた。だから、竜星ファミリーのメンバーたちとのデートも月曜と木曜だけは外してもらっていた。
十月に入ってまもなくの頃、サークル活動が終わって帰ろうとすると、四年生の男子学生に食事に誘われた。地元の新潟県の教採に、私の希望する小学校の校種で合格したばかりの優秀な先輩だった。
連れて行ってくれたのはチェーン店の居酒屋。竜星たちなら洒落た夜の店に連れて行ってくれるのに。お店に入る前から私は少なからず失望していた。
彼の名は小野蓮。サークルの四年生の中で一番真面目で、一番一生懸命勉強していた。背は高いけど、ひょろっとした頼りない感じ。四角いメガネをかけて少し気難しそうな印象も受ける。
とりあえず二人とも生ビールとおつまみを頼んで乾杯した。
「先輩、改めて教採合格おめでとうございます」
「ありがとう。ところでさ、教採に合格したら好きな子に告白しようと決めてたんだよね」
「なるほど。それが楽しみで勉強を頑張れたんですね。それでその人に告白はできたんですか?」
「いや、まだ。ところで西木さんは特定の、おつきあいしてる人はいるの?」
「そんな特定の相手なんていませんよ(十二人の男と日替わりでセックスしてますけど)」
昨夜は久々にラモスと会った。十分反省してるから会うだけ会ってくれないかと竜星に頼まれて、会ってみたら確かに以前感じた自分勝手な印象は消えていた。私が望むことだけをしてくれて、私が嫌がることは決してしようとしなかった。ご褒美のようにセックスさせることを許した。ラモスはずっと寂しかったですと私に訴えて、姫、姫と叫びながら射精した。明日会う相手は礼央だ。ラモスはともかく、お洒落で洗練された竜星やワイルドで頼もしい礼央と比べると、今目の前にいる小野先輩はいかにも男性的魅力という点で貧弱に見えた。
「そっか」
小野先輩はホッとしたような、緊張してるような、複雑な表情になった。
「西木さん、もしよかったら僕とおつきあいしてくれないか」
「えっ。先輩の好きな人って私だったんですか?」
「うん。去年、君が入学してきたときから君のことが好きだった」
「好きだって言ってもらえてうれしいです。でも私なんて勉強しか取り柄のない、ただの地味なやつですよ」
「だからだよ。僕もそういう人間だからね。似たもの同士、気が合いそうな気がしたんだ。それに西木さん最近急に大人っぽい雰囲気になったというか、そういうところにも惹かれてる」
私の雰囲気が大人っぽく変わったとするなら、それはすべて竜星たちのおかげだ。私はもう処女だった頃の、誰にも選ばれないことをひがんでいた過去の私とは違う。
「御世辞でも褒めてもらえてうれしいです。いくら私が背伸びしたところで、先輩の今までの彼女さんたちと比べたら、まだまだ子どもなんでしょうけどね」
「いや、今まで彼女なんていたこと一度もなかったよ。サークルの全然勉強頑張ってない連中にはたいてい彼女がいてデートを楽しんだりしてるから、なんで僕は選ばれないんだろうってずっと悔しかった。そんな情けない僕だけど、よかったら交際を考えてもらえないかな。答えは全然急がなくていいからね」
翌日礼央と会って、いい感じのバーで二人でグラスを傾けながら、昨日大学の先輩に交際を申し込まれたと打ち明けた。
「それで返事は?」
「よく考えてから返事してほしいって言うから、まだしてない」
礼央は急に考え込んだ。
「次に会ったら交際するって伝えてやるといいよ」
「どうして? それってファミリー全員を裏切ることにならないの?」
「その男ともつきあってみて、大学生のその男と高卒のおれたちと、どっちの方が詩音にふさわしいか比べてみればいい。学歴以外のすべての点でその男はファミリーの十二人の誰にも及ばないことを詩音は知るはずさ」
「分かった。彼の申し出をOKしてみる」
「それから、比べて向こうの方がいいというなら潔くおれたちは身を引くけど、それまではその男とセックスしたらダメだからね」
「分かった。彼童貞らしいからセックスのよさなら比べるまでもなさそうだけどね。
その夜は私の部屋でセックスした。その日の礼央はいつもにも増して激しくて、危険日ではないのをいいことに数え切れない回数、自分の精液を私の膣から溢れさせた。
煙草を吸いながら一休みする礼央に、今日はどうしちゃったの? と聞くと、嫉妬したからに決まってるだろと答えて、また後ろから私を貫いた。