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すると、前と同じ風景がやってきた。ウユニ塩湖のように、綺麗だ。…テイミアをのぞいて。

『何の用かな?キミはここに何故きた?』振り返ると、テイミアが顔を顰めてこちらを睨んでいた。相変わらず自分にそっくりな顔。赤く、鮮血のような目を別として。わたしは杖を握り、テイミアを見つめた。テイミアはわたしから目を逸らすことなくまた机を出現させた。瞬く間に、ガーデンテーブルのような白い机と椅子が出てきた。テイミアだけ座り込んだ。わたしは立っていたが、テイミアが強制的に杖で座らせてきた。コイツは何がしたいんだ?椅子に腰掛けると、目の前でまた紅茶が注がれた。口をつけないでおくが、テイミアはまだ警戒している。わたしはテイミアを恐れつつ、話を切り出した。『貴方、羅針盤を知ってるよね?』テイミアのカップを持っていた手がかすかに震えていた。カップの上で紅茶の水滴が跳ね回っていた。『何故…それを…』テイミアはそれだけ言い、カップを机に置いた.知っている。この人は確実に。テイミアはやはり、ヴォルデモートに仕えていたのだ。テイミアはわたしが持っていてくしゃくしゃになってしまった紙をじっと一望して目をすぐに逸らした。『テイミア、これ、何かわかるよね?』わたしは紙を持ち上げて問いた。テイミアは顔を逸らして見ないふりをしている。コイツは情報を渡したくはないはずだ。ヴォルデモートに怒られるから。導き出されることは、テイミアは情報を手に入れた。しかし、ヴォルデモートに出す前に私の邪魔が入っていた。だからアイツは恐れている。信用を失いたくないから。あの方に使える奴だと思われたいから。見捨てられたくないから。テイミアは脅しのようにトランプ…ソウルカードを取り出した。あれは一枚千切るごとにわたしの魂を弱らせ、ついには殺せる代物。わたしは哀れな子供を見て苦笑した。テイミアは怯えていた。わたしという存在に。ご主人様という存在に。可哀想に。わたしはくしゃくしゃな紙を開いてテイミアにわたした。テイミアは恐る恐る手を伸ばして紙を受け取った。その紙は黄ばんでいてボロボロなもの。とても丈夫とは言えない見た目をしていた。しかし、この紙は普通じゃない。引っ張っても千切れなかった。尺の関係で載せられなかったが、ハーマイオニーの魔法でも傷一つつかなかった。そして、その紙には絵が書いてあった。その絵はおそらく父さんが羽ペンで描いたものだ。わかりやすく、黒インクが付いていた。日記、指輪、ロケット、髪飾り、盃、大蛇、そして短くLordと書いてあった。そのあとは掠れて読めないが、今はいらない情報だ。これはおそらく、アイツの大切なもの…もしくはハリーたちに見つかると厄介になる物。テイミアはわたしの考えたことがわかったのか、ソウルカードをポトリと地面に落とした。それからわたしに対しての憎しみの表情が打って変わって怯えていた。『それとね、もう一つ聞きたいことがあるの。』わたしはテイミアにゆっくり話しかけた。相手は無言だったので、わたしから切り出した。『貴方が…






羅針盤でしょ?』

暗闇の底、自分との別れ 不死鳥の騎士団

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