砂塵が上がる戦場。蛇が、四方八方から吉田に襲いかかっていた。牙をむき出しにし、毒を滴らせるその光景はまさに地獄。
しかし――
シュッ、シュッ、シュッ……!!
刹那、吉田の動きが変わった。
傘の一閃が、すべてを斬り裂いた。
「……なんだと?」 霧島の目がわずかに見開かれる。
次の瞬間、吉田の周囲にいた蛇たちは――動きを止めていた。
「どうした、蛇ども。来ないのか?」 吉田がニヤリと笑う。
しかし、蛇たちは一匹たりとも動かない。まるで何かに絡め取られたかのように、ピクリともせず、ただその場に硬直していた。
そして、霧島は見た。
吉田の持つ一本の傘に――無数の蛇が絡みつき、螺旋を描くように纏わりついていることを。
「バカな……!」 霧島が叫ぶ。
「バカじゃねえよ。これが俺だ。」 吉田は静かに傘を掲げる。
蛇たちは、意思に従っているかのように微動だにしない。吉田の傘さばきは異能を超えた技術。
敵の攻撃を受け流し、封じ込め、そして支配する。
「お前の”異能演舞”だっけ? 悪いが、俺の傘の前じゃただの雑技だ。」 吉田は肩をすくめた。
「ふざけるなぁ!!」 霧島が怒りを露わにし、次の手を繰り出そうとする。
だが――
シュウウウウウ……
吉田はゆっくりと傘を回した。すると、蛇たちが次々とその形を崩し、崩れ落ちていく。まるで存在を削ぎ取られたかのように。
「これでお前の蛇も終わりだな。次は……お前自身の番だ。」 吉田は静かに傘を閉じ、霧島に向けて歩を進める。
「……いいだろう。」 霧島の声は低く、だが確実に高揚していた。
そして、戦いは新たな局面を迎えようとしていた。
コメント
2件
今回も神ってましたぁぁぁ!!!! そうだ!これこそがよっしーだ!いけええぇ!!(( 霧島っちも中々やりおるの、、まあうちのライアたん♡♡♡たくらいやからな() とりま最高すぎます師匠 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいいいぃ!!!!!!