「ちょっと!辞めてよ!」
「お前らしつこいぞ!」
突然私達の教室からそんな声が聞こえた
急いで教室に行くと,お客さんとして来ていた女の先輩が,他のお客さんに絡まれている
一緒に来たであろう一見女の人に見間違えそうな 男の先輩が一喝しているが,それでもそのお客は無視していた
あの先輩達,確か体育祭の…風楽カスミ先輩と遊間ルタ先輩?
美咲「どうしたの?!
って,ミカ姉!」
どうやら佐倉さん達は先に来ていたようだった
カスミ「ッ!ちょっとッ!辞めてください!」
それでもお客は風楽先輩に触ろうとする
ウザ客「良いじゃん!ちょっとだけ触らせてよ〜」
『ねぇちょっと…』
私が文句を言おうとした時,冷たい声が響いた
カスミ「キモ」
ルタ「おいカスミ…?ほどほどにしとけよ…?」
カスミ「分かってるよルタ
はぁ…… お前さ〜,自分の手が綺麗だと思ってる?
あと臭いんで,近寄らないで貰えます?」
ゾクゾクと,背中に悪寒のようなものが走る
ああ,あの人は裏の人だ
私のハッカーとしての勘がそう言っている
ウザ客「これはッ,香水ッ」
遊間先輩が面白がるように更に煽る
ルタ「え〜それ香水なの?家畜の豚みてぇな匂いがすんだけど
あ,自覚ないんだぁ。 これだから“モテない”んじゃねぇの?」
遊間先輩は悪意たっぷりに笑った
カスミ「失せろよ,ブ・ス♡」
甘ったるい声で風楽先輩は言った
ウザ客「は?おいそこのメッシュのお前!俺は客だぞ!
客がこんな事言われてんだぞ!お客様は神様だろ!?俺を庇えよ!」
ん?私?他にメッシュの人いないしそうかな
『てめぇみたいな糞野郎に接客する価値なんてねぇよ
お前は神様でもねぇ,紙様(笑)だわ』
相手を睨み,低音を出す
ウザ客「なっ!」
『はいはい,さっさと出てってくれません?
他の人の迷惑になるんでねクソが
ルールも守れない人がこの場所に来れると思うなよこのゴミカスが
まぁ,今日限りですけど2度と来ないで欲しいです。さっさと散れよこの野郎』
私達3人の言葉がかなり効いたのか,代金置いてすぐに帰って行った
おとといきやがれバーカ
リト「やばい,俺の彼女かっけぇ…」
ポツリとリト君が呟いた
アイ「やね〜みゆゆ強いわぁ…ん???」
耳に入ったのかアイは受け流すように軽く答えたが,その後に言葉の意味を理解したのか,私とリト君の顔を見る
アイ「え,はいぃぃぃぃ!?!?
そこいつの間に付き合ったのさ!?」
目をまん丸にさせて言った
他の人も目を丸くしていた
『違う。仮交際
リト君からの提案。私が好きらしい』
アイ「はぎゃー,こらマナに言わんとなぁ
リト君に彼女仮が出来たって
めでたいなぁ!なんでみゆゆ好きて言わんかったんよ水臭い!
言ってくれたら相談乗ったんに!」
バシバシとリト君の背中をアイは叩く
リト「地味にいてぇよ!!
それにお前に言ったら揶揄うだろ!」
アイ「マナほどは揶揄わんわ!」
リト「揶揄う気満々じゃねえかよ!」
マナ?リト君が言っていたアイの幼馴染みかな
てか,アイ今関西弁で話した…?
あと,なんだろ…凄い胸の奥がモヤモヤする気がする…
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