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「おはよー」
nk「あ!おはよきんとき」
「今日だよね?運命の人!」
「あー、そうだったね」
あれから1週間が経ち、今日がもう運命の人と出会うと言われていた月曜日になった。
nk「ね!占いしてよ占い!」
そう言われ、全く開いていなかったアプリをもう一度開く。
そしてすぐ占いのところを押すと、今日もまたシルエットの写真と行動、その他諸々が書いてあった。
シルエットは変わらずはねている髪型をしているが、服だけが色つきになっており俺と同じ制服だった。
nk「え!?まって学校で会うって書いてるよ!?!?」
「制服も一緒だしここの生徒じゃない!?」
と、楽しそうに笑う彼を見て笑ってしまった。
俺よりもワクワクとしている彼。
そんな彼を見て、俺も少しワクワクし始めると下の方に彼のプロフィールみたいなのが書いてあった。
「…これこの間はなかったよね?」
nk「ん?あ確かに…」
「…Broooock…?」
「そんな人同じ学年にいる?」
nk「…多分いない…?」
「先輩とかかな?」
なるほどな。と納得し、徐々にしたの方に目をやると「なんでも欄」と書かれているところに「転校生」と書かれていた。
「…転校生…?」
nk「えまじ!?転校生としてくんの!?」
と、彼が大きな声を出しクラス中からの視線を集めた時、教卓に先生の姿が見えた。
先生「はい、Nakamuくんなんで知ってるのか知らないけど席に座ってね」
nk「は、はーい、!」
バタバタと音を立てながら自分の席へ向かっていく彼。
彼が席に着くと先生は何やら色々話してはいるけれど、さっきのことを考えていたため何も頭には入ってこなかった。
急にガラガラと音を立てて扉が開いたもんだからびっくりしてそっちを見ると、高身長の男が現れた。
先生「自己紹介お願いね」
br「初めましてBroooockです!」
「趣味はー…ゲームです!」
「よろしくお願いします!」
パチパチとみんなが拍手をする中、俺は彼から目を離せず、拍手も出来なかった。
それくらい彼に夢中になっていた。
…いわゆる一目惚れ…
今までの好きとは全く別物。
ビビッときたこの気持ち
…これが運命の人に対する気持ちなのか分からないけれど、今まで以上にない好きの気持ちが彼に向いていた。
気づけば彼は俺の隣の席に座っていて、「よろしく」と一言お互いが声を出すと会話は終了した。
ホームルームが終わり、授業が始まるまでの休憩時間に入ると一番にNakamuがこちらに向かってきた。
俺の腕を取り、教室の外へ引っ張ると小さな声。でも興奮していることがわかるような声で話してきた。
nk「あの人じゃない!?ちがう!?」
「…俺も思ったけど…」
nk「転校生だし、制服同じだし、髪の毛めっちゃはねてる!!」
「名前は全く聞いてなかったから分かんないけど!!」
「おい!笑」
2人で教室の中をパッと覗くと、彼はクラスメイトに囲まれていて何も見えない状態だった。
Nakamuからの提案で、昼休みBroooockも一緒に食べようと誘っておいてと難しいお願いをされてしまった。
そんな勇気あるかなぁ…なんて考えながら自分の席へ戻り授業の用意をする。
彼の周りに集まっていたクラスメイトたちも徐々に自分の席へ戻っていき、彼の周りに誰もいなくなった時肩をトントンと叩かれた。
パッと視線をやると、転校生の彼が肩を叩いていた。
br「ごめんあのさ、制服は間に合ったんだけど教科書とか間に合ってなくて…」
「良かったら見せて貰えない…?」
「うん、いいよ」
br「!ありがとう…!」
机をくっつけ、真ん中に教科書を置き彼と近づく。
思っていたよりも距離は近く心臓がドキドキと音を鳴らしている。
br「僕はBroooockだよ。君は?」
「きんとき…だよ」
br「きんとき!呼び捨てでもいい?」
「もちろん。俺もいい?」
br「うん!」
そう、ふわっと笑う彼をものすごく可愛いと思った。
ふわふわとした柔らかそうな茶色の髪の毛。
少し不格好なネクタイ。新品の制服。
カバンの中から見える白色のヘッドフォン。
ぼーっと色んなところを眺めている時に思い出した。
…俺は彼を誘わなくちゃいけない。
「…あのさ、もう昼って誰と食べるとか決まった?」
br「ううん?決まってないよ」
「一緒に食べない?」
「他のクラスの奴らとかもいるんだけど…」
br「!いいの!?」
「うん」
br「ありがとう!!食べる!!」
とても嬉しそうに笑う彼の顔を見て胸がきゅ〜と締め付けられるような感覚があった。
少し苦しいけれど嫌じゃない。
「…一応名前教えとくね」
「Broooockの列の1番前の人って見える?」
そう言うと、彼は俺の方にグイッと寄ってきた。
前の人を見るだけだから彼からしたら別に普通のことなのかも知れないけれど、彼に一目惚れしてしまった俺からすればこれは結構恥ずかしい状態。
どうしたものかと悩んでいると、彼はぱっと離れこちらを向いた。
br「パンダのパーカーみたいなの着てる人?」
「…そうそう、その人。」
「Nakamuって言うんだけど、その人も一緒に食べる」
br「Nakamuね」
「あとは、他クラスのきりやん、スマイル、シャークん」
br「…名前覚えられない…!!」
「全然大丈夫だよ笑」
「どうせあとから自己紹介してくれるだろうし笑」
焦りまくっている彼の姿がとても面白くて吹き出してしまった。
Nakamuと一緒でリアクションがオーバーでわかりやすい彼。
Nakamuと一緒のはずなのに好きだからか彼だけはものすごく可愛いと思う。
…運命の人と出会うアプリって本物なのかも…
最後まで見て下さりありがとうございました🙇🏻♀️