srrch 喧嘩
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rch side
きっかけは些細なことだった。
いつもなら笑って許してくれた、だから。
俺、調子乗っちゃったんだ。
ごめんね?せんせー。
その日は久しぶりに高校の時の同級生と会って。
流れで飲むことになったんだ。
それが楽しすぎて、つい飲みすぎちゃったんだよね。
「 ただ〜いまあ〜、! 」
せんせー、せんせー、どこかなあ、♪
「 …あ、せんせー、! 」
「 み〜つけた、! 」
『 … え、りぃちょ? 』
『 酔い過ぎ… 』
「 ん〜、? 」
「 …う〜ん、 」
『 …はあ、 』
『 …とりあえず、服着替えて、 』
「 …むり、つかれた、 」
『 …はあ、? 』
「 もうこのままねま〜す、 」
『 ちょ、ちょ待てりぃちょ、 』
『 …さすがに、着替えてくれ、 』
う〜ん、なあんかせんせーおこってる、、?
あたまがぼやぼやしててよくわかんないけど…、
いうこときいとこかな、一応ね、
「 はあい、 」
『 …ごめん、りぃちょ、俺先寝るわ、 』
「 ん〜、おやすみ、! 」
さて、おれもねますか、!!
少しふらつく足取りで寝室へと向かい、せんせーの隣で眠った。
「 …ふぁ、 」
「 …いった、 」
目が覚めると頭痛が酷くて。
二日酔いだなあ、なんて思いながらリビングへと向かう。
「 …あ、せんせー、おはよー 」
『 …おはよ、 』
…ん?
なんか、せんせー機嫌悪い、?
俺なんかしたっけ、?
『 …あのさ、 』
『 ちょっと話そ。 』
「 …え、 」
心臓がどきっとした。
別にやましいことなんて一切ないけど。
一瞬で背中に冷や汗が走った。
悪いことだったらどうしよう。
「 …分かった。 」
『 …あのさ、昨日の夜のこと覚えてる? 』
「 …あー、うん、なんとなくだけど、 」
『 りぃちょさ、とんでもなく酔って帰ってきてんで。 』
『 前俺ら約束したやんな? 』
『 酔い潰れるほど飲みそう、ってなったら連絡して迎えに来てもらうようにする、って。 』
「 …うん、 」
『 あんな状態で1人で夜中歩かせるの怖いから、っていう理由があるから一緒に決めたやんか、 』
『 …なんで連絡してくれへんかったん? 』
『 …しかもこれ、1回目じゃないよな? 』
「 …ほんとに、ごめん、 」
「 昨日は久しぶりに同級生と会ってさ、 」
「 楽しくなりすぎちゃって、忘れてた、 」
「 …ごめん、ほんと、 」
「 次から気をつける、 」
『 …俺って同級生より下なん? 』
「 いゃっ、ちがう、っ! 」
「 せんせーが1番だよ、? 」
「 それはずっと変わんない、! 」
『 ほんま? 』
『 ならなんで忘れんのや、 』
『 りぃちょの彼氏は俺やのに? 』
せんせーはどこか寂しそうな目をしていて。
違うのに、せんせーにそんな顔なんかさせたくないのに。
せんせーは何も悪くないのに、俺が全部悪いのに、
なんで俺が泣きそうになってんのさ。
『 …ごめん、1回頭冷やしてくるわ。 』
「 …やっ、待って、っ 」
呼び止めても、せんせーは待ってくれなかった。
完全に俺が悪い、なのに、なんでせんせーが謝るの?
おかしいじゃん、俺せんせーにあんな顔なんかさせないって決めてたのに。
…せんせーが戻ってきてくれなかったら、俺これからどうやって生きていけば良いの?
せんせーがいないと、俺の人生何も楽しくないよ…、
気が付くと眠っていて。
目が覚めるとなんだか暖かい感覚。
ふと背中側を見るといつの間にか掛けられていた毛布。
前に視線を戻して、その次にはリビングの方に視線をやる。
そこには、
「 …せんせぇ、 」
「 ごめんね、? 」
『 ごめん、りぃちょ。 』
『 俺、落ち着けてなかった。 』
『 帰ってこんかったりぃちょの事が心配で、 』
『 …泣かせるようなことして、ごめん。 』
「 …なっ、泣いてなんか、 」
『 顔、涙の跡、笑 』
「 …ふは、ほんとだ、笑 」
なんでせんせーはそんなに優しいの?
今日みたいに喧嘩しても、完全に俺が悪くても。
せんせーは普段通りに接してくれる。
…俺、もっとせんせーのこと大事にしなきゃなあ、
そして、ふと頭に浮かんだことを口にする。
「 …せんせ、だいすきだよ、 」
俺がそう言うとせんせーは優しく微笑んで俺の元へ近寄ってくる。
『 …俺もやで、りぃちょ。 』
『 ずっと一緒におろな。 』
そう言ってせんせーは優しく唇を落とした。
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コメント
5件
りちょくん悪くても悪くなくても すぐ泣いちゃう癖解釈一致です... 書き方めちゃ好きです、、フォロー失礼します 🥲💓💓
酔って帰ってきてもせんせのことで頭いっぱい のにりちょせつなかったけどハピエンでほっこり