**♬大丈夫?**
**♬大丈夫なわけないー**
**♬気遣いできてもそれがキツくて**
**♬キツくて**
ふと、頭の中に流れる歌の歌詞。
私、今、本当に大丈夫かな?
「蓮、私、やっぱりちょっと不安で……」
カフェでのやりとりを思い出しながら、つい口を開いてしまう。
「大丈夫」って言われても、心は全然落ち着かない。
でも、蓮は「大丈夫だよ」とだけ言って、何も変わらない。
私の気持ち、蓮には届いてないんだろうか?
放課後、またもや蓮との約束があった。
今度こそ、気持ちをちゃんと伝えようと思っていた。
でも、会ってみると、やっぱり気まずい空気が漂っていた。
蓮は元気そうに見えるけど、なんだか会話もぎこちなくて…。
「ねぇ、絢音」
「うん?」
蓮が突然、真剣な表情で私を見た。
「俺、最近、思ってたんだ」
「うん、なに?」
なんだろう、このドキドキ。
でも、怖くて答えるのが遅れてしまった。
「俺、絢音に何か悪いことした?」
その言葉に、一瞬固まる。
「え…まじ?」
(え、これって…蓮、私の気持ち分かってないの?)
思わず心の中で突っ込んでしまう。
「いや、なんか最近元気ないし、無理してるのかなって……」
「あ、あぁ……」
蓮は真剣な顔で、私を見ている。
でも、その言葉が本当に衝撃的だった。
私の不安やモヤモヤが、全部勘違いだと思われてる。
「気のせいじゃない?ほら、私ゲンキだし✧◝(⁰▿⁰)◜✧」
でも、どう伝えていいか分からず、言葉に詰まる。
私は何を言えばいいんだろう?
しばらく黙っていると、蓮がぽつりと呟いた。
「俺、絢音のこと大好きだよ」
その言葉に、少し心が救われる気がしたけど…。
「でも、なんで私、こんなに不安なのかな……」
そこで、もう一度頭に流れる歌の歌詞があった。
**♬でも、なんだか上手くいかない**
**♬私の心の中でぐるぐる回る**
**♬あなたのことがわからない**
**♬不安ばかりで**
その歌詞、私の気持ちにぴったりだなと思った。
最近ハマってる Youth is bittersweet.の曲。
日本語に訳したら青春は甘酸っぱくて。ってゆー意味らしい。
「蓮、私はただ、蓮にもっとちゃんと向き合ってほしいだけなの」
「……向き合ってるつもりだよ」
…はあ?でーとに遅れるのが向き合ってるつもり?イミ、わっかんない!
でも、どうしても伝わらない。
私の気持ち、どうしてこんなにすれ違うんだろう。
しばらく沈黙が続いたけど、やっと蓮が笑顔を見せてくれた。
「ごめん、ちょっと勘違いしてたかも」
はぁ?なにが。
その笑顔に、私は少しだけ安堵したけど、心の中の不安は完全には消えなかった。