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創作BL短編集

1 - 1話 体調不良

♥

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2025年03月03日

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○○(受けの名前)   △△(攻めの名前)

※推しカプで妄想してください

※交際、同居してます

※体調不良系が苦手な方はお控えください


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(△△視点)

「んぅー…もう朝か……」

まだスリープモードの自分の体を起こすべく、伸びをして、もう朝だぞと自分の体に認識させた。

「あっ…○○起こさなきゃ…」

いつも先に目覚めるのは俺なので○○を起こすのが1日のルーティンの1つだった。しかし、今日は同じベッドで寝てるはずの○○が隣に居なかった。珍しく俺よりも先に起きてたんだ、などと思いながら布団から出て、リビングに向かおうとしたときだった。苦しそうな呼吸音がトイレの方から聞こえたのだ。俺は、まさか…と疑ったがそう信じたくなかった。

俺はすぐにトイレの方に駆け寄り、扉をノックして「大丈夫?」と聞いた。すると、○○の「だい……じょ…ぶ」という弱々しい掠れた声が微かに聞こえた。さすがに大丈夫ではないということは馬鹿でもわかるため、俺は扉を開けた。

扉を開けた先には、床に倒れたように座っている○○と○○の吐いた痕跡が見られた。

△△「何も大丈夫じゃないじゃん…!」

○○「あ……ごめ………かたづ…けるから……」

△△「俺が片付けるから、もう寝てていいよ」

○○「い…や……ぼく…が……」

一筋縄ではいかないのが○○。さすがに今は何がなんでも寝かせるべきなので○○の弱み……俺のお願いは渋々聞いてくれるという裏技(?)を使うことにした。

△△「お願いだから今は寝て?わかった?」

○○「……………。仕方ない…わかった…よ……」

ベッドに向かうために立ち上がった瞬間、○○はフラフラしていた。さすがにこのまま1人でベッドまで歩いて行かせるのはまずいので俺が姫抱きで連れていくことにした。

△△「よし…おとなしくしててよ?」

○○「?………うん…」

姫抱きする時に触れた○○の体温は非常に熱く、目の焦点も合っているようには思えなかった。どうして俺はもっと早く気づいてあげられなかったんだ、もっと早く気づいていれば………。そんな自分を責める考えばかりが頭によぎった。そりゃ当然だ。

俺は○○の”彼氏”として”失格”なのだから。

でも今はそんなことよりも○○を寝かせて休ませることが優先だ。俺は考えることをやめた。



ベッドに着き、○○をベッドに下ろした後、とりあえず体温計を渡し、熱を計らせた。結果は39.4度。そりゃフラフラするだろうし、しんどいだろう。一時的な応急処置だけは済ませ、明日病院に行くことにした。


(○○視点)

○○「ふぁぁ………」

朝かな……そんなことない。明らかに朝ではないと寝起きでもわかった。窓の外は少しまだ薄暗かった。スマホを開くと3時30分とあった。どうしてこんな時間に起きてしまったのだろうと思いながら、まだ朝ではないため、もう一度目を閉じて寝ようとした。寝ようとした時、すごい腹痛に襲われ、寝るどころではなくなってしまった。

○○「ゔぅぅ……っ……」

声にもなっていなかったと思う。でもそんな時、△△は僕の異変に気付いたのか、何か僕に言ってどこかに行ってしまった。おそらくまだ昨日の熱が下がっていないのだろう。△△には迷惑をかけたな、とすごく思った。熱が下がって僕が元気になったら何かしなければ。

△△「○○〜、この薬飲んでおいた方がいいかも」

その薬には、解熱剤と書かれていた。薬はとても嫌いだが飲むしかないので我慢して飲むことにした。

薬を飲む前にペットボトルの水を飲もうとしたとき、なぜか力が入らなくてペットボトルを持てなかった。どうしよ………。

△△「仕方ないな、ペットボトル貸して」

僕は素直に渡した。おそらくこの行動が良くなかったのだろう。△△はペットボトルの水を口に含み、僕に口移しで飲ませてきた。

○○「!?!?!?」

僕はまさかそんなことになるとは思わなかった……なんてこともないが、いきなり、まぁ言ってしまえばキスをされたことは一度もなかった。

△△「飲めた?」

○○「飲めた…けど……」

△△「……けど?」

○○「……なんでもない」

少し嬉しい気持ちもあったが、僕の体調不良をうつしてしまっていないかがすごく心配だった。うつしてなかったらいいけど……。



数日後、僕は元気になった。あの日の翌日、病院に行ったがただの風邪だったため特に問題はなかった。良かった良かった……と思っていたら、次は△△が体調を崩したのだ。僕は絶対にあの時、△△に口移しさせるような状態にしてしまった僕が原因だと思ったが言わないでおいた。△△は「俺がしたかったからしただけ、○○は何も悪くない」としか言われないと思ったからだ。実際、そう言われた。

僕が体調を崩したときに△△はあんな僕を看病してくれた。だから次は僕が△△を看病してあげる番だ。僕は寝ている△△の額に手を置き、「△△は何も悪くないよ、ありがとね」と呟いた。

これからも”彼女”としていつまでも隣に居られるように願って。

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