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コイツ（兄）からは逃げられない

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コイツ（兄）からは逃げられない

第1話 - ↺　劣等感

1,204

2025年04月02日

#一次創作

#BL

#兄弟

#偏愛

↺　とわ .

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↺　とわ .

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… 五月蝿い

《　ねェ , 〝アイツ〟今日保健室来てるらしいよ笑　》

〈　アイツ ? 誰それ ?　〉

《　三浦朔（出来損ない） ! 巴センパイの弟クン　》

〈　あぁ , 三浦生徒会長の ? 笑　〉

ウルサイ

〈　よく来れるよね ‑ 陰キャなのに笑　〉

《　それな ~ ? 笑笑　》

うっさいｯ ! !

・

・

・

“ 無能 ” 　 “ 出来損ない ” “ 陰キャ ”

そうだよ , オレは兄さん（三浦巴）みたいに

文武両道（有能）でも

社交性（陽キャ）の塊でも

なんでもない .

三浦家の恥なんてことわかってる .

出来る事ならば今すぐにでさえ家を出てやりたい .

でも出来ないんだ .

「　うぐ … うﾞぅぅ（泣　」

『　朔　』

「　は、　」

コイツ（兄さん）がいるから

・

・

・

久しぶりに学校（と言っても保健室）に登校して , 少しばかり教室に寄ろうとした時だった .

先程の噂 , まぁ陰口が聞こえてきた .

すっげ ‑ 侮辱されてた .

そりゃ俺だって言い返したかったさ .

悔しかったし .

でも言い返せなかった .

〝それ（噂）〟は紛れもない事実で , 俺には面と向かって言えるほどのメンタルなど持ち合わせてなかったから .

そんな自分に嫌気が差して , 今はもう使われていない空き教室に逃げ込んで来たってわけ .

クラスメイト（アイツら）は勿論 , 兄さんに会いたくなかったから .

… なのに .

『　朔　』

いつものように俺を迎えに来た . 天使の微笑み（エンジェルスマイル）を浮かべて .

意味がわからなかった .

此処（空き教室）に行くなんて伝えてないし ,

兄さんが家を出たのを確認してから俺も学校に来たわけだからコイツがそれを知る由もないのに此処に来たのだから .

「　ｯ … なんで . . 此処にｯ　」

『　朔の事だもん , 何でもわかるよ　』

少々噛み合ってない会話 .

いつもと変わらぬ笑顔 .

それだけでも十分恐怖を感じた .

そして思い知った .

『　夕飯作んなきゃだし , 帰ろっか（微笑　』

「　うん ,　」

コイツからは逃げられないのだと .

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