その後、読書をして10時になるのを待っていた。だが読んでいた本を読み終えてしまったため、本を閉じて時計を見た。
「えっ!? 9時55分!?」
読み始めたのは確か、8時30分だったと思う。読書に夢中になってしまっていたのだろう。しかし、5分後に会議が始まってしまうという時間まで読書をしてしまったために急いで支度をして会議に向かった。
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会議には何とか間に合った。騎士団長との会議は久しぶりだなーなどと思いながら会議室に入る。すると、まだ騎士団長は居なかった。
「ふぅ…」俺は一安心した。
もしかしたら、部下の稽古で遅れているのかもしれない。そう思っていると
『ガチャ』会議室のドアが開き、
「騎士団長の颯空(そうあ)です」
颯空(そうあ) 騎士団長 身長175cm 攻め αでdom
学歴優秀で中高どちらでも生徒会長を努めていた、その為皆に頼られている
剣術や武術はトップクラス
部下には厳しくも優しい
人を思いやる気持ちは人一倍ある
「遅れてしまい申し訳ございません」
「大丈夫だよ、そんなに待ってないからね」
俺もさっき遅れそうになっていた、なんて事は言えないが待ったとは言っても5分程だった。
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会議を始めてから約2時間が経過した。2時間も座りっぱっなしで話し続けているとやはり、疲れる。
(そろそろ昼食を挟みたいな…)
会議なのにそんな事を考えていた時だった。
「ところで例の件だが…」
と騎士団長の颯空が話し始めた。
例の件とは、この国に敵対国のスパイが潜り込んでいるという大問題となるような案件だった。今はまだ国民に公表している話ではないが幹部では知れ渡っている話だ。この問題については俺も頭を悩ませている。仮に、そのスパイがこの建物に入っているとしたら……。恐ろしい話だ。
「とりあえず、ここの警備を厳重にしておいてほしい。騎士団を出動させて警備に当たってほしいのだが…」
「勿論です。国王陛下」
その後も話を続けたが、そろそろ終わりたいな、という時にドアの開く音がした。
『ガチャ 渚央です』
「どうぞ、入ってください」
『あっ、いえ、そろそろ時間です。それだけ伝えに来ました、では失礼しました』
颯空と蒼希「あっ……」
少し戸惑っていると颯空と目が合った。俺は少し気まずくなったように感じた。
「……では終わりましょうか」
「ありがとうございました、では失礼します」
『ガチャ』
結構疲れるものだなと感じさせられたがまだ仕事が残っているため、俺は昼食をとることにした。