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彼は頭に血が昇っていた。(昨日カミさんに買ってきた焼きそば饅をなぜ食わないんだ⁉)「(後で食べるから)置いといて」と言った妻の言動に腹がたった。当たり構わず彼が災害用備蓄したカップラーメン20っ個、レトルトカレー7個、レトルト飯10個を廃棄した。カレーは流しに廃棄した為、汚物の様に浮いていた。妻は冷ややかに「捨てるんなら買わなきゃ良いのに」と言った。それにも腹が立った。妻は勢いよくバケツの水をシンクにまいた。「な、何するんだ⁉」「そのカレーは全く流れないの。粘性が強いし粒子が粗いから」彼は頭に来て凄い勢いでシンクを片付け始めた。「なんで捨てるの?」「お前の態度に腹が立つ。だいたいうまい物は直ぐに食う。不味いからだろう」「私の言動の何処が悪いの?」と彼女は聞いた。言ったって解らないと彼は言った。「どうしてお前はオレが出かける日にいつも問題を起こすんだ!」「アタシじゃ無く火種を撒いてそれを人のせいにしてるんでしょ?」妻は何度と無く夫と同じ会話をしていた。妻は彼は痴呆では無いかと思って居る。しかし夫はいつも自分の正当性を主張している。妻は正月の残りの餅を焼き始めた。「食べる?」と彼女は尋ねた。「要らない。餅なんかあったのか?食って無い」正月の元旦と2日に雑煮を食べた事を忘れている。彼女もムカつき、海苔半束を破って捨てた。「備蓄の物を明日買ってくる。お前にも(金額を)少し持ってもらう」「捨てたのはあなたでしょう」妻は内心、焼きそば饅なんて奇っ怪な物を買ってきて、それは3個50円だ。不味いと言わせて、お前は不味いと食わないから食費に金がかかると言いたかったのでは無いかと思った。始めから見慣れない食品で有る。そんなに怒り狂うのはおかしいと。
作者より。ジャンルはホラーです。何処がホラーなのか解った方は通で有ります。