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放課後、皆が教室を出たあとのこと
僕は校舎裏に向かった
下駄箱に放課後校舎裏に来てくれと
書かれた手紙があったからなんだけど
誰から送られてきたものなのか
分からなくて、少し怖い
ここは女子校だから告白とかでもないし…
そうこう考えていると僕は校舎裏についた
そこには、夕日に照らされた美女がいた
長い黒髪、スっと通った横顔、魅了される瞳
僕を呼んだのは…彼女?
「あの、君が僕を呼んだ人?」
彼女はゆっくりとこちらに顔を向ける
ああ、本当に綺麗な人だな
「如月真さん、来てくれたんだ」
「もちろん、えっと…何か話があったのかな」
彼女は僕の目の前に立って…
て、え!?え、近!?え、ちょっとまっ
「如月真さん、あなたに彼氏…彼女はいる?」
「か、かかか彼女!?い、いません…けど」
「…なら私と付き合ってくれませんか?」
頬を赤らめながら僕にそう言った彼女
僕はすぐ分かった、この人は本当に
僕のことが好きなんだ…って
──真って男みたいだよな
本当は男なんじゃねぇの?確かめてみようぜ
僕は、母親のせいでこうなんだ
男の子を育てたかった母さんは…
僕を、男のように育てたんだ
制服はズボンで、リボンじゃなくてネクタイ
髪は短くて…女の子が好きなモノは
全部…遠くにやられたんだ
中学の時僕は特定の男子からいじめられていた
「真ー、オレ思うんだけどさぁ…」
─お前って、男みたいだよな?
「それが、なに?」
「今日、放課後男子トイレ来いよ
来なかったらどうなっても知らねーぞ」
僕は女だ、運動部のガタイの良い男子に
こうやって脅されたら流石に怖い
言うことを聞くしかないんだ
時間が止まってほしい、でももう…
その時は来たんだ
放課後、僕は男子トイレにこっそりと入った
「お、ちゃんと来たのか」
「良い子だな、よしよし」
ニヤニヤと頭を撫でられる
凄く嫌だけど抵抗したら何されるか分からない
いや…抵抗しなくても分からないけど
「そんじゃ、今から真はついてるのかを
当てていきまーす」
「お前ら何がついてるかの話か分かるよな?」
─その後の記憶はよく覚えてない
だけど、僕は確実に男性に対する
トラウマを持った
内容が内容なだけに、僕も家族や先生に
言いづらい
だけどなんとか説得して女子校に行くことは
出来た…
それが唯一の救いだ
──にしても、ここまでの美人に
告白されたらさすがに嬉しい…
でもなんで僕の事好きになってくれたんだろ…
「ぼ、僕のことなんで好きになってくれたの」
「そりゃまず顔がかっこよくて声がかっこよくて言動がかっこよくて動きがかっこよくてなによりボクっ娘で受けっぽいからですよ!!」
ぼ、ボクっ娘…?受け…?
目を点にしてぱちぱちとさせる僕を前に
彼女は目を輝かせて僕を見る
「つまり、あなたは私のどタイプって事です
付き合ったら絶対幸せにします!!」
僕の手を両手で掴んでグイッと近寄る
僕も、彼女といれば…幸せになれる気がする
「いいよ、付き合おう」
それから僕と彼女の恋愛が始まった